『霊的存在の観測実験』一部抜粋
『霊的存在の観測実験』一部抜粋
[目的]
霊的存在が観測される条件の究明
《人間》
被験者:
瞳の所有者(以降、瞳と省略)、瞳を持たない5歳以下の女児(以降、女児と省略)、瞳を持たない成人男性(以降、成人男性と省略)、盲目の成人女性
方法:
被験者を完全霊、実体霊の存在する空間にそれぞれ20分ずつ滞在させる。
〔完全霊〕
瞳の報告:くたびれた青色のネクタイをした男性がいる。ズボンは紺色で白色の皺がよったワイシャツを着ている。ジャケット、靴、靴下、カバンはなく、裸足。こちらに気づいている様子はない。顔や手足など、肌が露出している部分は曇りガラス越しに見ているかのようにぼやけている。
女児の報告:夜に見る父のような(仕事帰りと推測)中年男性が立っている。疲れていそう。顔がよく見えない。
成人男性の報告:観測なし。
盲目の成人女性の報告:観測なし。
〔実体霊〕
瞳の報告:水色のワンピースを着た中学生くらいの少女が座り込んでいる。ピントを合わせている途中かのように姿がはっきりするのとぼやけるのを繰り返している。不安定な抑揚で「帰りたい」と呟いている。
女児の報告:水色の服を着たお姉さんが座っている。追い払うように手を振られた。
成人男性の報告:気配を感じる。一瞬誰かいたように見えた。何か人の声のようなものが聞こえた気がする。
盲目の成人女性の報告:誰かがいる。「帰りたい」【データ削除済】という女性の声が聞こえた。
考察
幼子は人と人ならざるモノの境界にいる存在のため人ならざるモノを観測しやすいと考えられる。
盲目の人間は視覚をなくすことで他の五感が研ぎ澄まされている。その結果、物理現象として存在できる実体霊であればより鋭敏に観測できるのではないか。
《写真》
使用機器:ミラーレスカメラ、一眼レフカメラ
方法:目の所有者が完全霊、実体霊をそれぞれのカメラを使い撮影する。
〔完全霊〕
ミラーレスカメラ:観測なし。
一眼レフカメラ:白い残像のようなものを観測。
〔実体霊〕
ミラーレスカメラ:水色のワンピース姿の少女を観測。
一眼レフカメラ:写真の左端に黒い影を観測。少女の姿は観測できず。
考察
一眼レフカメラには鏡があるため、鏡の魔除け的効果によって霊的存在になんらかの作用を及ぼした可能性がある。
【メモ】
一眼もミラーレスもちょうどもってるし試してみても良さそう
最近、時間の流れが早く感じる
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