『幽霊の見分け方~幽霊と人間は似ている!?霊能力者に突撃インタビュー!!』一部抜粋

『幽霊の見分け方~幽霊と人間は似ている!?霊能力者に突撃インタビュー!!』


皆さんは幽霊と人の見分けがつかずトラブルに巻き込まれたことはありませんか?

お盆も近づき、地獄の蓋が開き始めた今日この頃。地上に幽霊が増えることが予想されます。そんな中、幽霊の見分け方を習得し、トラブルを避けるために今回は霊能力者の■■■さんからお話を伺いたいと思います!(文:■■■■■)



【中略】



〔幽霊はどのような姿で見えるのでしょうか?〕

 そうですねぇ~、大体は皆さんと変わらない感じですかね。



〔皆さんと変わらないというのは私たちと容姿が似ているということですか?〕

 変わらないどころか見た目だけだと見分け付かないくらい「普通の人」の見た目をしてますね。たぶん生前の姿なんじゃないかな。



〔半透明だったり、足がなかったり、ボロボロだったりみたいな見た目ではないんですか?〕

 本当に普通の人ですよ。なぁんにも変わらないそこら辺にいるサラリーマンだったり、買い物帰りの主婦だったり、公園に遊びにいってる子供だったり、うっかり声をかけてしまいそうになることもあるくらいです(笑)



〔実際に話しかけたことはありますか?〕

 ありますよ、何回か。店頭販売限定の特典付きの本を買いにいったときだったかな。街中を歩いていたときに隅で泣いてる子供がいたんですよ。親とはぐれちゃったのかな?とか思って......。今ってみんなドライじゃないですか。泣いてる子供がいてもちょっとチラチラ見る人がいるくらいで、でもほっとくのはなんかモヤモヤするし。それで声をかけたら様子がおかしくて。



〔様子がおかしいというのは具体的にどういった様子だったんですか?〕

 こっちを見てはいるし、概ね会話も成り立つんですけど。うーん、なんというか......。たまに言葉選びがおかしくなったり、会話が微妙に噛み合わないような、あらかじめ決まっている言葉でしか喋れないような感じでした。



【中略】



〔他に幽霊に何か特徴はありますか?〕

 そうですねぇ。強いて言うなら機械類では認識できないとかですかね。



〔機械類というのは写真などですか?〕

 まあそうですね。写真もそうですし、音声、映像なんかも無理ですね。姿は欠片も映らないですし、マイクが声を拾うこともないです。



〔意外ですね。心霊写真などをよく怖い話などで見かけますがあれは嘘ということなんでしょうか〕

 いや、全部が嘘というわけではないと思いますよ。たしかに幽霊は写真には写りませんけどそれは完全な幽霊の場合です。



〔完全ではない幽霊もいるんですか?〕

 いますよ。あまり関わらないので詳細まではわかりませんが、中途半端な、不完全な幽霊というのがいるんですよ。



〔その不完全な幽霊が心霊写真や映像の正体なんですか?〕

 おそらくはそうだと思います。あくまで私の推測ですが、ポルターガイストなんかもこいつらの仕業だと思います



〔不完全な幽霊と完全な幽霊の違いは他にありますか?〕

 他、ですか......強いて言うなら成り立ちとかですかね。人伝に聞いた話なのですが、私が不完全な幽霊と呼ぶものは、幽霊になる途中で邪魔が入ったり、葬儀などの儀式チックなものが途切れたり、本人の怨みなどの意思が強く、幽霊になることを途中で拒んだりしたときに中途半端に幽霊になってしまった状態のことらしいです。



【中略】



【メモ】

ポルターガイストも不完全な幽霊の仕業だと言っていることから完全な幽霊はポルターガイストを引き起こすことができないと思われる。また、完全な幽霊は写真、映像、音声などあらゆる機械で捉えることはできないという特徴から完全な幽霊は物理現象として存在できないと考えられる。一方で不完全な幽霊は物理現象として存在できる。

しかし、この考えだとインタビューに答えている人物が子供の幽霊と会話していることと矛盾する。会話した幽霊が不完全な幽霊に該当することも考えられるが、インタビューの内容を見ると会話した子供の幽霊と不完全な幽霊は別の存在のように思える。別の可能性として脳内で直接会話をするテレパシーを行っていたことも考えられる。もしかすると霊能力の要件にはテレパシー能力も含まれるのかもしれない。

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