危険な暑さです。
くさぶえ 舞子
ある夏の夜の風景
携帯電話の画面には熱中症警戒の文字と、36℃/27℃猛暑の文字が並ぶ夏真っ盛りの夜に、お盆でおばあちゃんちに帰ってきた孫(三歳)と、祖母と私で花火を楽しもうとした。
ついでに去年か一昨年に買った花火も足してみることにした。最初は湿気ているかもしれない一昨年の花火から封を開けた。ロウソクは昼間、お坊さんが御経を唱えているときに使った金属の足をつけたまま家の玄関の前の地面に立てた。(ロウソクがもったいないからと、立てる道具が他になかったからです)ゆらゆらと揺れる炎が今にも消えそうで、実際に消えて、何度かチャッカマンで付け直した。
花火はつきが悪いだけで一昨年の花火も楽しむことができた。息子はへっぴり腰でロウソクに花火の先を近づける……シュワア!っと
「わぁ!赤いねぇ~」
と、言う間に黄色に変わった。
何本か花火をしているうちに汗がダラダラ垂れてきた。さすが連日ニュースで
「危険な暑さです。」
と、注意されるだけはある。今年買った花火は一種づつご丁寧に袋に入っていた。
湿気防止用かもしれないけど汗だくで手に貼り付いて中々袋が開かない。若干、イライラしながら花火をしていると走って散歩にきたご婦人と子どものすれ違いに
「こんばんわ〜」
と、お互い挨拶をかわした。
「暑いのによく走るね〜すごいねぇ~」
と、おばあちゃんは言っていた。
こっちも、気がつけば週二回行っているスポーツジムより汗をかいていた。
本当に今年の夏、いやここ最近の温度は尋常じゃない!と思いながら、なんとかイベントをこなしてそそくさとお風呂に入った。
危険な暑さです。 くさぶえ 舞子 @naru3hakuji
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