vs人類 ~人を食べれば食べるほど強くなる異能で人類喰いつくす~

ガウテン

長めのプロローグ

これはもう少し先の話

〈??視点〉


「お!こっちのヤツはおいしい。」


 やっぱり女性は柔らかくておいしいな。油もいい感じに乗ってるし。


 でも、ケバイ奴はそこまでおいしくないんだよな。男は男で歯ごたえがあるやつが多いけど、中には丁度いいのもいるしまぁ、結果どっちもうまい!

 



「な、なんなんだよおみゃえらっ!」


「焦りすぎてんでんじゃんw」

「くるな、こっちくるな!!!」


「そこまで拒否られると傷つくな~

まぁ、いいや。いただきます。」


 俺は「ガブッ」という音とともにその男を味わった。

 ここにはもう人間はいなくなった。


 ていうか今のやり取りなんかアニメとか漫画みたいで面白いな。







 空はあいにくの雨模様で聞こえるのは俺たちの声と雨が落ちる音。

 雨はそんな好きじゃない。れると冷たいし、それにあの日を思い出す。

 周りには所々の水たまり。雨独特の臭気しゅうきも漂っている。






「ほら、行くよ。」

「にゃ~」


 次はどこに行こうかな。


 そういえば少し前に食べたヤツで面白い異能あったな。確か"ワールドゲート"っていうやつだっけ。


 前の異能者は発動できなかったらしいけど、たぶん俺なら何とかなるでしょ。


「にゃっっっ!」


 「キンッ」という耳をつんざくような音がした。音が鳴ったほうを見ると久しぶりの細音さざねさんがいた。


「あ、お久しぶりです。細音さん。」


「久しぶりだな『──』。」


「何の御用でしょうか?俺いまからこいつと2匹でちょっと旅行りょこうにでも行こうかなと思ってたんですよ。」


「黙れ。貴様きさまだけはここで殺す。」


「やめてくださいよ、そんな物騒な言葉。それ脅迫ですよ。もーやめてくださいよ。平和的にね。平和的に行きましょう。ね?」


「貴様はいちいちかんさわることを。」


「もう、そんなに怒らないでくださいよ。あ、そうだ!久しぶりにあなたの好きだっ


「もういい。」


 俺の言葉をさえぎって発せられたその言葉と刹那せつな斬撃ざんげき


 アニメお約束のどうと頭が離れ離れになるパターンらしい。








「すまなかった。

・・・喰われてしまった人々よ。こいつの異常性をあの時に見抜けなかったばかりに。」




 なんか、終わった感出してるけどまだ全然生きてるよ。


 細音さんの相手は疲れるから感傷かんしょうひたっているうちに異世界に逃げようかな。


「っっっ!真っ黒いゲート!?あんなの見たことないっ!

それに・・・赤黒い、触手!?」








「異能"カニバリズム"『触手の真核イーリス』」




 良かった~


 細音さんに切られたとき、自分から吹き飛んで距離開けといて。あの触手切った攻撃食らってたら絶対痛いじゃん。


 まぁ、挨拶あいさつぐらいしてから行くか。


「細音さん今までありがとうございました。俺、異世界行っても頑張ります。」


「なぜ!?なぜ貴様は生きている!?触手が!クソッ!邪魔じゃまをするな!!!」


「さあ?逆に聞きたいですね。なんで1度2度胴と頭が離れたくらいで俺が死んだと思ったんですか?って。」


「質問に質問で返すな!」


「まぁ、もうどうでもいいや。じゃあね細音さん。

では、また。」


「ふざけるな!戻ってこい、『──』!!!」


 俺は細音さんが触手と遊んでいる間に真っ黒いゲートに足を踏み入れた。




─────────────────────────────────────






では、また。

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