われはクローン、否……
加賀倉 創作
第一話『クローン三原則』
————遥か未来のどこかの星で、『クローン三原則』が施行された。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
——クローン三原則——
其の壱『一対の原則』
人は皆、常に例外なく、自身のクローンの一体を所有し、それら二者を一対とする。クローンが亡くなった場合、新たなクローンを二十四時間以内に再生産しなければ、これを罰する。なお、一卵性の
其の弐『オリジナルの優越』
オリジナルとクローンの脳は同期されなければならない。クローンは、オリジナルが起こすはずの言動を逸脱せぬよう、毎日二十四時〇〇分をもって、
其の参『人権の否定』
クローンは社会においてオリジナルと表面上同等に扱われるが、人権は認められない。よって、クローンに何らかの不具合が生じた場合、政府はこれをいつでも処分できる。処分に対する拒否権に関しては、オリジナル、クローン共に、これを認めない。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
人々は皆、自身のクローンを一体、作った。
仮にクローンを『人』と呼称することが許されるのならば、
『世界人口は瞬く間に二倍に増えた』と言えるだろう。
〈第二話『繁殖』に続く〉
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます