第12話まずはスライムで生活改善をやってみようか
後はギルドで売却してもあまりお金にならなさそうなネズミの毛皮や丈夫そうな蔓の束、スライムの粘着液と皮膜にスライムジェムとスライム液。……ネズミやスライムのドロップが多いな。
汚れて錆びてるゴブリンナイフってのも何本か転がってるな。研ぎ石ほどの物は無理だろうけど、上手く平たい石があれば研ぎっぽい事出来そうなんだよなぁ。
とりあえずこれも持って帰って石がないか聞いてみるか。
拾った蔓でまとめて縛るか。要らない装備ドロップ代表の棍棒があったらそれに使おうと思ってたけど、いい感じにゴブリンナイフがたくさん落ちてたし。
あ、配信はどうしようか。孤児レベルの常識すらまだ身に付いてないし、孤児としてそれなりに生活して来た感が出て来たら配信始めようかね?
赤子のように何も知らない状態で同じ孤児からイロハ教わるなんて不自然極まりないし。
少なくとも言われる前に自分から捨てドロップアイテム拾いに行ってくる!くらい言える程度にはしておきたい。
俺と同じぐらい幼い孤児ですら自分で判断して行動してるからな。悪目立ちで浮かなくなるまでの我慢だ。
そんな事をつらつらと考えながら拾った物を蔓で上手く縛り荷造りし終えると、いったん一緒に来た仲間と合流してスラムの拠点に戻る事に。
何やら視線を感じる気がするが知らん!
俺はそれよりも道を覚えねばならんのだ!
意地でも! あちこち抜け道通るせいで同行者がいないと行けないなんて、意地でも言えねぇ!
何でも、こっちがスラムのガキだからとウザ絡みするクソガキや暇な大人がいるらしい。面白半分に戦利品を取り上げて踏み潰してきたり、ギルドで売った金を巻き上げたりと好き勝手されるらしい。
そんな面倒を避けるのと絡まれても逃げ切る為に抜け道使ってややこしいルートを通っているのだと。
腐ってやがるぜ。放浪者が増えてるから念の為に戦利品を拠点まで持ち帰ってから、売却用と使う用に振り分けて逃げ足のある奴にギルドへ行ってもらう方針に切り替えたようだ。
まぁ、プレイヤーにも屑はいるからな。運悪く出くわさんようにするのが一番だわな。
この抜け道ルート、せめて主要ルートは網羅しておけば配信しても怪しまれないか。脳汁垂れ流しで頭に叩き込んでやるぜ…泣いてないからな!?
プレイヤーにはマップ機能あるだろ?って?
ところがどっこい、街や村はマップ機能を強制オフされるそうだ。運営いわく街中ぐらいマップに頼らず自力で歩いて見て探してみろって事らしい。つまりマップ機能通して追跡される心配は無いと言う事だ。
仮に配信で抜け道ルートを見ても分からんだろうな。路地自体が複雑に入り組んでるから、抜け道のない道との違いが分かりにくいレベルと言う。
他ゲー含むマップ依存なプレイヤーがそう簡単に見つけれる訳がない。
俺はそもそも住人登録だからマップ機能はねーんだがな? 街関係なく全てのフィールドを実際に見て歩いて覚えるしかねーのよ。
脳汁垂れ流し確定な未来に
さあ、生産ならぬ工作の始まりだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます