精霊流ししませんので

クライングフリーマン

テレビに毒された人達

 精霊流しとは、盆の月の15日または16日に、盆の供え物の類を川や海などに流して先祖の霊を送る行事。 供え物を蓮(はす)の葉や真菰(まこも)の茣蓙(ござ)に包んでただ流すというものから、麦藁(むぎわら)などで精霊船(ぶね)などとよぶ船をつくりそれに入れて盛大に送り出すものなどがある。

 灯籠流しとも言われ、1970年代に入ると海や川の汚染が問題になり、灯籠をそのまま流すことを中止する地域も現れた。

 社交辞令の積もりなのか、昨年には、「精霊流ししないのか?」などと言われ、困ったことがあった。

 市の条例で、お盆のお供え物やお札を流すことはしないでくれ、と「お触れ」があることや、お坊さんも海まで直接流れて行かないなら、西方浄土に繋がらないので、市の条例に従って欲しい、と言っているので「お清めの塩」をかけて、燃えるゴミに出している、と説明したが、彼は納得行かなかった。

 考えられることは2つ。普段から仏壇や墓の、詰まり、ご先祖との付き合いがない。長男や跡取りでない。だから、仏教の儀式に疎い。

 もう一つは、「風情がある」行事だから、という思い込み。多分、耳元には、『さだまさし氏の曲』が流れているのだろう。

 彼の目には、先祖を敬う気持ちがない、と映ったのだろう。

 具体的な話をしていても、妄想が優先する人。こういう人達は、暗示にかかりやすくデマや過大な話を信じやすい。

 長く生きてきたお陰で、人間のパターンが見えてきた。

 最終的には、ソーシャルディスタンス、距離を置いたお付き合いをするしかない。

 コ〇ナビールスが進化するみたいなことをおっしゃる位だから、先日の『南海トラフ上情報』もデマを鵜呑み丸呑みしているのだろう。

 地震が起ったのは、宮崎県である。気象庁の職員は、「この際知っておいて貰おう」と「サービス」で「もし南海トラフ地震が起ったら、この範囲に震源地があります」という、ソーセージみたいな形の図を見せた。

 マスコミは、「引き続き、1週間位は余震の恐れがあります」という宮崎県への注意喚起と、南海トラフ情報をくっつけて「南海トラフ地震情報厳重注意」として報道した。

 これでは、まるで、「地震を予知して」「注意報」を出したみたいだ。

 方々から突っ込まれて、すぐに引っ込めたが、前述の人のタイプの人は「1週間以内に南海トラフ地震」が襲って来るかのように錯覚して、買いだめに走った。

 台風ではないのである。「現在の技術では、場所や時間を特定した情報は出せない」のが事実である。詰まり、「予知は不可能」なのだ。

 ある、高名な方は「予報出来ても10秒前くらい」と言われた。

 10秒では、逃げることは不可能だ。

 地震の研究は日々行われているし、「予知システム作り」に膨大な予算を割り当てられている。

 でも、何も「生活に役立つ」レベルではない。備蓄は必要だ。心構えは必要だ。

 でも、何の確証もないのに「地震がくるぞー」と言いふらすのは、「狼少年」か「ハーメルンの笛吹き」だ。

 オールドメディアは、「ドキュメンタリー」と銘打ち、「ドラマ」を作りたがる。

 それが昂じて「加害者擁護」をする。

 罪を犯した人を裁くのは、裁判所の仕事、情状酌量もだ。

 何も信じるな、とは言わない。「取捨選択」しないと損をする、というお話。

 ―完―


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