第9話 08 ミカサの主

 その騒音は耳栓が必要なほどだった。

 しかも、ボイラーの膨大な熱は、そこに詰める水兵たちの裸の上半身を汗だくにしていた。

 艦体のほぼ中央、艦底部。

 ミカサのもっとも大きな容積を占める機関室には、そこここにカンテラが置かれ、シュッシュッ、ゴロンゴロンとアイドリングを続ける巨大なレシプロエンジンを浮かび上がらせていた。そこからの動力が、人間の胴体よりも太い、薄く塗られた機械油でテカテカ光るシャフトによってエンジンよりはるかに小さなギアケースに送られ、さらに別のシャフトがエンジンルームの隣の発電機室に突き抜けていた。

 発電機室の騒音と熱気は隣のエンジンルームほどではなかった。直径が人の背丈ほどもある大きなドラムのような発電機が鎮座しているのがカンテラの灯りに照らされていた。エンジンルームから伸びてきているシャフトの動力で回り、中に収められたコイルが回転によって隣り合った永久磁石と出会ったり離れたりするたびに磁界が揺れ電流を生み出す。

 今、シャフトからの動力は切られ、ケーシングの中の円盤は静止している。その軸のキャップを外し、背の低い脚立にオイルパンを載せ、キャップの中のオイル塗れのベアリングを取り出してボロ布で拭いていた大男が声を上げた。

「ほら、やっぱりだ。おい、見てみろ!」

 大男の油染みた金髪が額に汗で貼りついていた。彼の紺の軍服には銀色のアザミが光っている。階級は曹長。男は爪の隙間が真っ黒になった太い指でその銀色の小さな玉を若い機関員の汗の浮いた青白い顔の前に突き出して見せた。

「・・・きれいな玉に見えますが、先任」

 その青白い顔の上等水兵は、急にやってきて自分の職場を荒らしている大男の先任士官に腹を立てていた。

「そうか。お前の目にはきれいな玉に見えるんだな。じゃあ、お前のボスを呼んで来い」

 上等水兵はふくれっ面をして隣の騒々しいエンジンルームへ出て行き、すぐに上司を連れて戻って来た。

「フレディー・・・。またかよ」

 機関員の上司はボヤキながら発電機室に入って来た。東洋人で、ヨレヨレの軍服の尻のポケットから油染みたボロ布を取り出して手を拭いた。

「またかよ、とはなんだ、タツロー! オレはな、オレのふねの仕事がまともになるまで何度でも来てやるぞ。見てみろ」

 機関主任が空のオイルパンを持ってきて床に置いた。その中に突き出されたベアリングの玉を置いた。フレディーと呼ばれた大男のほうがその玉の右隣に同じような別の玉を置いた。二つの玉は係留された艦体のわずかな、ゆったりとした揺れに合わせてオイルパンの底を同じように行ったり来たりして転がった。だが、問題の玉の方は直線を描かず、わずかに左に寄ったり右に寄ったりしてついに隣の玉とぶつかった。

 機関主任は溜息を吐いて立ち上がり、青い顔の上等水兵を睨んだ。

「ハンク! お前なあ、搬入されたベアリングはキチンとふるいにかけ、オイルパンで転がして選べと教えたろ? ちゃんとやってたか? 最初の半舷上陸に洩れたからって、不貞腐れて手抜きしたんじゃあるまいな」

「ちゃんとやってます!」

 上等水兵はいささか逆ギレ気味に吼えた。

「じゃあ、これをどう説明する」

「ほい! これなんか、もっとひどいぞ。ほとんどアーモンドだ。ホレ」

 先任士官は発電機のシャフトから取り出した別のベアリングをオイルパンに投げた。まだ黒いグリスがついたままの玉はオイルパンの底にタン、と張り付いた。

「グリスも真っ黒。変質して硬化しかけてる。不良ベアリングと不良グリスが発電機の円滑な回転を阻害し、電圧の安定を妨げた。あのバカロレアのガキどもが持ち込んだ通信機とやらが不調になったのは、きっとそのせいだ。オレは弱電のことはよくわからんが、それほど些細な電圧の変動にも影響を受ける機械なんだろうな。こちらにはいい迷惑だが、上が、」

 と、ボロ布で拭いた太い指で天井を指し、大男は続けた。

「これからあの通信機とやらを主要装備にするって言ってんだから・・・」

 天井の上からは給炭作業が始まったことを示すガラガラという音が響いてきた。

『ブリッジより達する! 先任士官は直ちにブリッジまで!』

 ふいに伝声管から怒鳴り声がした。

「おい、フレディー。上がお呼びだぜ」

 機関主任は先任士官の肩を叩いた。

「すぐにベアリング交換して発電機回さしてくれ。頼んだぞ。それと部下の教育も徹底するようにな。半舷上陸が後になったぐらいで不貞腐れるような水兵じゃ困るぞ! 」

「わかった。わかったから早く行けって」

『ブリッジより! 先任士官、ヨードル海曹長はただちにブリッジへ! 』

「はいはい、今行きます・・・」

 ウンザリしたように呟くと、オイルの付いていない手の甲でいささか後退した額を払い溜息を吐いた。

 そうして、先任士官が発電機室を出ていった。

 ヤレヤレといった風に機関主任は道具箱の上に腰を下ろした。若い水兵はふくれっ面のまま、発電機の軸受けからベアリングを取り出し、ボロ布で拭い、オイルガンを当てて新しいグリスを塗り込んだ。

「先任だって上陸できなくてイラついてたんじゃないスか? その腹いせでクドクド・・・」

「そりゃあ違うぞ、ハンク・・・」

 部下に優しい機関主任は、道具箱から腰を浮かして中のふるいとベアリングの詰まった麻袋を取り出し、座り直した。

「あいつは、ヨードル海曹長はオカに上がっても誰も待ってやしないからな」

「家族はいないんですか。もしかして、カミさんに逃げられたとか」

 水兵はベアリングの袋から銀色の玉をジャラジャラとふるいに落としオイルパンの上で揺り動かしながら上司の反応を伺った。ふるいの目を通った玉だけがオイルパンに落ちる。およそ5分の1がふるいに残った。あいかわらず兵站部は不良品ばかり寄越してくる。主任はウンザリしたように顔を顰めた。

「その、もしかして、さ」

 機関主任は水兵の手で揺れるオイルパンからさらに形のいびつな不良品をちまちま拾い上げ、呟いた。

「あいつはこのミカサの艦内のことなら隅から隅まで知り尽くしてる。仕事に入れ込み過ぎて女房をほったらかしにしたせいで寝取られてやもめになっちまうほどにな。

 この艦があいつの家なのさ。だからなんだよ。だから、フレディーはキビシイのさ。

 さ、メンドウなことはサッサと仕上げちまうぞ」


 

 暗い艦内通路の所々にはカンテラがぶら下げられていた。停電した場合に備えての措置だ。艦体は鋼鉄製でも、発電機一つの不具合で艦は帆船時代に逆戻りしてしまう。

「チッ・・・」

 ヨードル海曹長は悪態を吐きながら薄暗い艦内をブリッジに急いだ。

 ブリッジには航海科の士官が一人と若い男女の士官、それも、両方ともまっさら新品の軍服で、その着こなしの慣れていないのが一目瞭然の、がいた。よく見ると、先日の艦隊運動訓練のときにバカでかい通信機とやらをここに持ち込んでいた、バカロレアのヤツらではないか。

「ああ、フレディー。あのな・・・」

 急にブーンという低い音と共に操作卓の上の様々なランプが点いた。発電機が復活し、電灯線に通電したのだ。

「少佐、しばし、お待ちを」

 士官が話しかけようとするのをフレディーは両手で留めた。

「先任士官より全艦へ達する。通電が回復した。艦内カンテラを消灯せよ」

 伝声管ではなく、壁際から生えている艦内放送のマイクに向かって発令した。

 そうしておいて、改めて航海長である自分より10ほども若い黒髪で肌の浅黒いメイヤー少佐に向き直り、敬礼した。

「お呼びでしょうか、少佐」

 説明されなくともバカロレアの学生がいたから用件は察せられたが、訊くのが礼儀だと思った。

 少佐は見上げるような体格のフレディーに二人の新米士官を紹介した。

「フレディー、こちらアンジェラ・マーグレット少尉、それと、ミヒャエル・ユンゲ少尉。ミカサの先任士官、ヨードル海曹長だ」

 さも面倒くさそうに2人を引き合わせ、一束の書類をヨードルに手渡した。海軍礼法は上官への作法を厳格に規定しているので、たとえ昨日まで軟弱な学生だったとしても、ヨードルは年若い茶色い樫の葉の階級章を着けた「海軍少尉」の二人にも敬礼した。たとえ相手が答礼すら覚束ない上官でも、上官は上官なのだ。

「前に会ってるな」

 と少佐は言った。

「先日はオブザーバーだったが今回は一時的に海軍少尉の肩書で乗艦する。本艦の下士官を下につける都合上でな。しかも、あのクソ忌々しい通信機を持ってきている。便宜を図ってやってくれ」

 そう言って顔を顰めて岸壁を見下ろした。一台の幌を被った荷車がつけられていた。書類は彼ら「かりそめの海軍少尉」たちの身上書だった。ヨードルはその書類に目を通していった。

「クソ忌々しい、ですって?」

 そのいけ好かない少佐に噛みついたアンをミヒャエルが袖を引いて宥めた。少佐もちょっと揶揄っただけでそれ以上事を荒立てる気はなかったらしく、アンの無礼な態度を無視して、

「さしあたってヒマな砲術科から若干名と、そうだな、信号兵から一人見繕って臨時に通信科を編成してくれ。訓練航海の後で正式に所属を編成するが、今回の人選が元になるから、そのつもりでな。担当士官は後日電気回路に詳しい士官が着任する予定なんだと。じゃあ、頼んだぞ」

「船酔いする海軍少尉どの、ですか。バケツも必要になるでしょうな」

 ヨードルは皮肉を言った。先日の訓練航海でアンが船酔いしたことを覚えていた。

 またも噛みつこうとするアンを今度は少佐が庇った。

「まあ、そう言うな。彼らも慣れないながらもこうして海軍の近代化に協力してくれているのだ。それにバカロレアは士官学校や兵学校よりもはるかに難関だからな。侮らんほうがいいぞ」

「アイ、サー!」

「キミたちはさしあたっての居室をフレディーに案内してもらいたまえ。その後にキミたちの部下になる水兵を指揮して荷物をここに上げ、設置作業にかかってくれ。艦内の食事やその他必要なことも彼に訊くといい。質問は?」

「・・・ありません」

 と、ミヒャエルが眼鏡を上げて答えた。

「では、以上だ。ディスミスト(解散)!」

 ヨードルは溜息を一つ吐いてアンとミヒャエルに言った。。

「10分いただけますか。あなた方の部下を揃えますので」

 そう言って艦内通話のマイクに向かって声を上げた。

「先任士官より達する・・・」

 

 アンとミヒャエルは何もする必要が無かった。

 この大男の海曹長の言葉通り、すぐに4人の男女の水兵がブリッジ下の甲板に集まり、一人が岸壁に降りて荷ほどきをし、一人が兵器や物資を搭載するクレーンを操作し岸壁から荷物を釣り上げ、もう一人がブリッジの天井にあるハッチから荷を誘導した。その間、もう一人女性の水兵に甲板下の居室に案内され、私物の手荷物を置いてブリッジに戻ったころには、前の訓練航海と同じように操作卓の上に通信機が据えられていた。

 4名の水兵は作業を終えるとブリッジに集合し、一時的にではあるが自分たちの上官になるアンとミヒャエルに敬礼した。

「作業終わりました、少尉殿!」

 水兵のうち、袖に3本の線が入ったアンたちよりもやや年嵩の男が敬礼した。

 ヨードルは言った。

「自分は持ち場に戻ります。この4人はもう半舷上陸を終えましたので自由に使って頂いて構いません。自分に用がありましたらこの艦内通話で呼び出してください。それと・・・」

 ヨードルは大尉から渡された書類にもう一度目を通した。

「・・・もう、お一方来られるんですね」

「ああ、ヤヨイね」

 アンが答えた。

「あの子、あたしたちにばっかり荷物持ちやらせて、何してんのかしら。腹立つわね! 」

「ま、よくわかりませんが、おいでになったらあなたと同室になりますから案内をお願いしますね。シャワーは奇数日が男性偶数日が女性です。夕食は1800から2000までの間に士官食堂でお願いします。艦内の細かい不明点や規則などは彼ら水兵にでもお尋ねください。では、これで」

「ちょっと待って」

 新米少尉たちに背を向けてブリッジを去ろうとしたヨードルをアンが呼び止めた。

「船で一番偉いのは船長さんよね」

「ハイ。・・・艦長です」

 ヨードルは溜息を交えながら訂正した。

「でも、ここに来るまでの間、何度もあなたの名前が出てたわ。何かあったらヨードルに訊け、ヨードルなら何でも知っている・・・。あなたはせん・・・、艦長さんの次に偉い人なの?」

「別に、偉くはありません」

 金髪の大男は小生意気な小娘相手にバカ丁寧に答えた。

「艦長や副長、各科の責任者である士官の方々の方が偉いです。ですが、士官の方々は2、3年ぐらいで皆転任され、また別の士官の方々が転任してきます。それに比べて下士官はほとんど異動しません。ミカサ就役時から現職の者がほとんどですし、小官もそうです。ですので、このミカサ艦内のことに限ってですが、士官の方々よりも詳しくなるのです」

「なるほど・・・」

 アンは控えめで奢らないこの大男の謙虚さに感じいるタイプではなかった。当然といった感じで受け止めた。ルックスのわりに男に恵まれないのはそういうところに原因があるのだったが、そうした自覚も、彼女にはなかった。

「お判りいただけましたか。結構です。では、失礼します」

 大男も、そんなアンの不遜な態度など歯牙にもかけず、敬礼して出て行こうとした。その彼に、

「もう一つ」

 アンはさらに追いかぶせるように問いかけた。

「まだ、何か」

「あたしもあなたのことをフレディーと呼んでもいい?」

「ご自由です、少尉どの」

 慇懃無礼の見本のようにヨードルは答えた。もっとも、アンにはあまり効果はなかったようだった。ヨードルの態度の微妙さにも気づかず、腰に手を当てて、彼の慇懃がさも当たり前であるかのように大いに頷き、水兵たちにかしずかれる束の間の「海軍士官」という地位を愉しんでいた。

 ヨードルは直立する水兵たちの敬礼に黙礼しながらブリッジを降りて行った。

 水兵たちの敬礼は、実質的なこのミカサの主に対する敬意の籠ったものであり、にわかの、かりそめの海軍少尉たちへのものとは違っていた。だが、その違いに気付く目をアンもミヒャエルも持ち合わせていなかったのは幸いだったかもしれない。

 

「にわか海軍士官」2人が通信機を外部アンテナと艦内の電源に接続するためマストのアンテナのチェック作業に掛かったころ、大男の先任士官はもう一つの懸念材料の確認のために給炭作業を見に行った。

 上甲板の中ほど、2本の煙突後方の左右に1・5メートルほどのハッチがあり、今そのハッチが口を開けて岸壁の給炭塔からのスロープがつけられ、そこを大量の石炭が粉塵をまき散らしながらガラガラ滑り降り、ハッチの中に飲み込まれているところだった。

 ヨードルは、帳簿を片手にその作業を監督している東洋系の伍長を呼んだ。

「ノン!」

 黒い髪の伍長は一瞬、少しオドオドした顔をしたが、すぐに敬礼して再び帳簿に目を落とした。

「順調か」

 大男の問いかけにも淀みなく答えた。

「ええ。1600には作業を終える予定です」

「ん? どれ、見せてみろ」

 先任士官は機関部の伍長の答えを待たずに帳簿をひったくり、目を通した。

「・・・満載しないのか。何故だ」

「カンダ少佐からは10日間の日程なのでこれでいいと。ここに少佐のサインもあります」

 帳簿の数字は10日間の艦隊行動に必要と思われる量をゆうに上回ることを示していた。だが、ヨードルはさっきからノンがしきりに唾を飲んでいるのが気になっていた。

「石炭船の到着が遅れたんです。明日の朝までに4隻全て給炭するとなると、満載では間に合わないということらしいです」

「・・・初耳だな。そんな事情ならオレの耳に入ってるはずだが・・・」

 ノンは目を逸らせた。

「給炭が始まったのは1時間前だろう。1600までにこの分量に達するのか」

「大丈夫ですよ。あのバケットで入庫量を確認していますので」

 給炭塔の下にコークスを山積みしたバケットがいくつか並んでいた。満載状態の一つのバケットが5トン程度になる。なるほど。バケットの個数で管理しているなら文句のつけようはないかもしれない。

 だが・・・。何かが気になる。

「・・・石炭船の一件、港湾部に確認してもいいか」

「先任のご自由に」

 ノン伍長は素っ気なく、答えた。

「ですがですね、先任。お言葉ですがこれは港湾部の失態ですよ。艦隊運動演習の翌週に実弾演習があることを計算に入れていなかったんでしょう。適当な言い訳をされてまたまた先任の癇癪が我々に向かって炸裂するのはイヤですけどね。明日の朝までにあのクソ忌々しい給炭塔をどかせろと言われているんです。砲弾搭載の予定も詰まっているらしいですからね」

「・・・ノン。暑いのか。なぜ、汗をかいている」

「少し、体調が悪いだけです。お気になさらずに」

 ノンは額に浮いた汗をペンを持った方の腕で振り払い、再び書類に目を落とした。

 フレディー!

 ブリッジを振り返った。さっきのメイヤー少佐が艦橋横の見張り台から身を乗り出してメガホンで怒鳴っていた。すぐ来いと言うのだろう。ヨードルは了解の代わりに大袈裟でバカ丁寧な敬礼で応えた。

「わかった。しっかり積載量を確認しておけよ」

 得も言われぬ不審が残ったが、機関長である士官のサインもある。それ以上ノン伍長を追求することもできず、指示を残して再びブリッジに上がった。

 ヨードルはこんなふうに日に何度も艦の中を駆けずりまわされる。それでいて一向に体重が減らないのが、悩みの種ではあった。

「お呼びですか、少佐」

「ああ、フレディー!」

 イヤミな少佐の傍にネイビーブルーの軍服に身を包んだ若い美人が立っていた。

「ヴァインライヒ少尉だ。昼間乗艦してきた通信機の運営要員の一人だ。彼女も今回士官待遇で乗艦する」

「ヨードル海曹長ですね。ヴァインライヒです。またご面倒掛けますが、よろしくお願いします」

 頼りなげに佇む彼女の美しい碧眼を見つめていると何故か、別れた女房についていった娘に会いたくなった。

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