第40話

「は?柊先生、何言ってんですか?」


「だから、俺とまりこが結婚したんですけど。で、俺が異動。はい、これダンボール入れて下さい」


「あ、はい」


緒方さんは亮伍の私物を入れる。


「…ありえないですよ?柊先生の夢?」


「夢なら異動しない。バカなのか」


「ありえないです!柊先生はちびでダサいし、仕事もできないじゃないですか。てゆーかまりこって!私も名前で呼んでないのにどういうことですか?」


「悪口に八つ当たり?」


「柊先生!なんかちょっとチャラいしゃべり方じゃないですか!なんなんですか!」


「だって、もう異動だし。よくね?」


「き、きもい!」


緒方さん、言い過ぎ。確かに普段はまじめに仕事するし、こんな話し方はしない。もともとはこういう人だってのは、後から知ったし。


「黙れよ。でー緒方さん手伝いに来たんだろ?」


「嫌です!吉越先生!ほんとですか?いつの間に?」


「ほんとです。いつの間にって…歓迎会のときから?」


「えーーー?早くないですか?なんで?」


パニック緒方現る。かわいい。


「まー細かいことはいいからさ!荷物まとめるの手伝ってよ!」


「はい…」


仕事はきっちりやる緒方さん。面白い!彼女を助手に従えて仕事するなんて!絶対亮伍よりできる!

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