since i dont have you
J.F.K
第1話 ready steady go
僕は、彼女を殺して捕まった。警察は、何で自首して来たんだ、と聞いて来た。 どうせ直ぐにバレるだろうし、もう僕の人生終わりっすよ と、不貞腐れて言った。脱力感だけが残った。 刑務所から出てきた。久々の娑婆だ。皆んな列を作って行進する事も、同じ服も着てない。僕は、7年ぶりの世の中に出て来た。 世間は、世紀末だとか、地球が滅びるとか、騒ぎ始めていた。僕は29歳になった。家に帰った。父親がいた。帰ったよ と言ってドアを閉めた。父親は、黙ってただTVを見ていた突然、喋り始めた。お前がTVに出てたよ、TVや新聞記者が家に来たよ。よくもオレの人生にドロを塗りやがったな、この親不孝者めが!もうオレは、生きて行く気がしなかったよ!どうしてくれるって言うんだ、もしこの世に神様とやらがいるのなら、お前は、死刑になって、今頃もう死んでいるよ。7年経てばまた、お前と一緒に暮らさなきゃいけないのか?お前は、あんな小さな子供から母親を奪ったんだぞ、その子今、施設に入ってるよとにかくお前と暮らすなんて、まっぴらだ。早く金作って出て行ってくれ、なるべく早くしてくれよ そう言って車の鍵を持って外へ出て行った。もう後がない。人殺しの親として随分、色んな人に、やられたらしい。後悔、もうそれしかない。取り敢えず金を集めなきゃいけない。色んな人に当たってみた。みんないい顔しなかったが、お前がこの街を離れてくれるのなら、と、少しだけ金を貸してくれた。当たる人皆、同じだった。とにかくこの街から消えてくれ、極端に言うと、どっか他の国まで行ってくれ、とまで言われた。取り敢えず、金は集まった。部屋を借りて、スクーターと、電化製品とか、家具とか、当面2.3カ月の家賃とか、生活費とか、なんとか間に合った。それからは、仕事に追われる日々が続いた。夏になると、その工場のなかは、暑さで、蒸し返っていた。ビールや、ジュースの瓶をチェックする係だった。僕は、よく居眠りを、していた。気がついたら起き、そしてまた眠るといった感じだった。そして、その日は、TVで レッドツェッペリン特集 をやる日だったので、急いで家に帰った。家に帰って、それを見て、一服しようと、タバコを手に取ってみたら、カラッポだったので、急いでタバコ屋まで、飛ばした。ちょうど一時停止の所に差し掛かったが、無視した。すると右側からトラックが来た。ガシャン 僕の記憶は、そこまでだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます