第81話 射られた時と弓を引き抜く時の痛みはまた別の痛みで、痛覚付きのフルダイブ型VRMMORPGでは誰もが通る通過儀礼


   「えいっ」


 小羽玖ちゃんに刺さっている弓を引き抜く。


 「ひぃぃ」

 「痛いよ痛いよ」


 「これが、フルダイブ型VRMMORPGの痛覚よ」

 「弓で射られた時とはまた違う痛みなのよね」

 「私達2人は体験済みよ」

 「ようこそ、弓を引き抜くときの痛みに」


 「ひぃぃ」

 「フルダイブ型VRMMORPG痛いよ怖いよ」

 「こんな事なら、フルダイブ型VRMMORPGなんてやらなきゃよかった」


 「痛いよな」

 「私もその痛みは体験したから分かるぜ」

 「けど、きついのはこっから先だぜ」


 「ひぃぃ」

 「これから、まだ何かあるの」


 「ぷるっぷるっ」

 「悪党、実椿もう限界なの」


 「時は満ちたわね」


 「ひぃ」

 「時が満ちたら何が起きるの」


 「規生君、何度も言うようだけど」


 「規生なら、的を探してどっかいったぞ」


 「ひぃ」

 「このパーティ、連携が取れてるわ」

 「恐ろしいわ」

 「これが、上林月恵の統率力なのね」


 「これ、連携が取れてるとか統率力とかいうのかしら」


 「違うんじゃね」

 「あいつもう暴走してるだけだし」


 「まぁ、こちらから何も言わずとも先読みして動いてくれてるとも取れるわね」

 

 「無理な良評価だな」


 「ひぃ」

 「なんで、この幼女はぱんつを下ろしてるのかしら」

 「怖いわ」

 「何が起きるというのかしら」


 「幼女がぱんつを下ろしたら、大体わかるだろ」

 

 実椿ちゃんが、小羽玖ちゃんの傷口におしっこを放射する。


 「ひぃぃぃ」

 「痛い痛い傷口が痛い」


 「消毒よ消毒」


 「まぁ、こればっかりはしょうがねぇよ」

 「私達回復魔法も使えないし」

 「回復アイテムや救急キットも何も持ってないからな」


 「ふー」

 「やっとおしっこできたの」

 「ぷるぷるぷる」


 「ひぃぃ」

 「幼女がぷるぷるしてるわ」


 「おっしこの後はぷるぷるはしないといけないの」


 「そうよ、おしっこの後はちゃんとぷるぷるしないとね」

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