第18話  片手用ノーマルソードが、300C。 片手用ノーマルシールドが、300C。

 「すとろべりー」


 「メルメちゃん」

 「そのパフェ食べたら、装備揃えるのに付き合ってくれないかしら」


 「良いよー」

 「メルメもまだ装備揃えてないしね」


 パフェを食べ終わったメルメちゃんと、アメリカンコーヒーを飲み終わった私は、席を立つ。


 「ばいばーい」

 「また来るねーにゃーこ」


 メルメちゃんは、にゃーこに手を振って、分かれを惜しみながら歩いている。


  初心者向けの、武器も防具も消費アイテムも一通り揃ってる店に付いた。


  サービス開始したばかりだから、当然のように、初心者向けの店内にはプレイヤーがにぎわっている。


  はぁぁ、やれやれ。武器も防具も電子パッドで注文するんですか。

 ファンタジー世界ぶち壊すのも大概にしてください。


 私達は、電子パッドで武器や防具を見る。


 片手用ノーマルソードが、300C。

 片手用ノーマルシールドが、300C。


 とりあえず、こんな所かしら。


 私は、深く考えず片手用の剣と盾に600Cを使う事にする。


 電子パッドで注文を終えると、私のステータス画面には150Cと表示されている。


 「おら、初心者ども」

 「これでも持っていきな」


 ここでも、猫型配膳ロボットのにゃーこが剣と盾を持ってくる。

 配膳じゃないわね。

 なんか、このにゃーこ。口も悪いし。

 見た目もどこか、荒っぽくなっている。

 可愛い。


 「にゃーごろー」

 

 この猫型ロボットはにゃーごろーと言うらしい。

 

 メルメちゃんが、にゃーごろーの肉球をぷにぷにする。


 にゃーごろーは、離れていく。


 「あーん。もっと肉球ぷにぷにしたいよーにゃーごろー」


 なんで、装備をまだ揃えていなく、メルメちゃんもまだこの店に初めてきたであろうに、

にゃーごろーという名前を知っているのか。

 メルメちゃんが勝手にその場で決めているだけなのか。

 なんか、この猫型ロボットはオスっぽいし。

 メルメちゃんが、この場でそう名づけただけなのか。

 そんな事を、聞いてみる気にはならなかった。

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