第17話 「お姉ちゃんはエターナルファンタジーオンラインに転生して良かったかもしれないよ」


  「お姉ちゃんはエターナルファンタジーオンラインに転生して良かったかもしれないよ」


 メルメちゃんが、少し気を落として言う。


 「メルメ達の世界はね」

 「終わりに近づいてるからね」


 世界が、終わりに、か。


 「メルメ達の世界だけじゃないよ」

 「どこの異世界も」

 「魂が消耗されていってるから」


 「メルメだって明日にもオロチに殺されてるかもしれないの」

 「それだったら、エタファン世界で遊んでるのもきっと良いよ」

 「お姉ちゃんもメルメも」


 なんだか、驚く事はない話しだった。

 私の魂が、メルメちゃんの話しを受け入れてた。


 「古角保次郎は」

 「常設英雄の彼は」

 「メルメちゃんの世界にもいるんでしょう」


 私は、何故だか記憶にある古角保次郎の話しを出した。


 「だめだよ」

 「常設英雄古角保次郎は」

 「また親友を殺したの」


 !


 「なんですって」

 「じゃあ」


 私は、口を紡ぐ。


 「すとろべりーぱふぇおいしー」


 「そう。良かったわね」


 私達は、2人とも話しを逸らす。

 MMORPGの世界に転生した私よりも、現実世界の方が、危険な状況のようだ。


 私は、何が出来るのかしら。

 メルメちゃんに。


 「VRMMOの中で食べても、美味しいと思えるのね」

 

 私は、どうでもいい話をする。

 

 「そういう風に出来てるんだって」

 「VRMMOって便利だよねー」

 「これで、現実世界ですとろべりーぱふぇが食べれなくても」

 「何も食べるものがなくても」

 「食べてる気分になれるんだよ」


 私は、またも黙ってしまった。


 電子パッドを操作して、もう1つストロベリーパフェを注文をした。


 「ストロベリーパフェを持ってきたよ」


 にゃーこが、またやってきて、喋る。


 「にゃーこー」

 「また来てくれたんだね」

 「メルメの事好きなのかな」

 「メルメはにゃーこの事好きだよ」


 メルメちゃんは、にゃーこの耳の後ろをさわさわとなでる。


 「ごゆっくりどうぞ」


 にゃーこは、また戻っていく。


 にゃーこは、にゃーこなのに、語尾ににゃーとかにゃとかつかないのね。


 ステータス画面を見てみると、750Cとなっていた。


 装備、買わないといけないわね。

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