第14話 幼い顔立ちのスイートスイートロイヤルフェイス。肉体も幼くて、なんというか、つるりとしてそうで。貴女に決めました。


  一度ログアウトすれば、データが消滅するという事かしら。

 記憶がないといはいえ、ゲームに関する知識は、ある程度残っている。

 普通、MMORPGとは、フルダイブ型であろうとノンダイブ型であろうと、プレイヤーが長時間睡眠に入ったり、放置していたら、

切断される。

そんな知識は、何故か残っている。

 つまり、誰もが眠りもせず体力の限界まで、ぶっ続けでゲームをして、体力集中力根性を問うゲームだと。

 その間、学校仕事何もかも放棄して。

 そんな馬鹿なシステムの廃人世捨て人仕様のMMORPGがありますか。


 んー、とりあえず、万が一にも消滅するのもなんなので、可愛い女の子に訪ねてみる事にする。

 

 あ、あの子可愛い。

 幼い顔立ちのスイートスイートロイヤルフェイス。

 肉体も幼くて、なんというか、その、つるりとしてそうで。

 ありがとうございます。貴女に決めました。 


 「HeeeY!そこの可愛い子ちゃーん」

 

 これと決めた私好みの可愛い子ちゃんを見つけたので、声を掛けてみた。

 前世から残ってる常識とかで、可愛い子ちゃんに声を掛ける時は、こうするものだという

知識が残っていた。


 「なぁに、可愛い子ちゃんって私?」

 「まぁ、私、可愛いしね」


 ええ、貴女は本当に可愛いわね。

 綺麗な金髪ストレートロング。白い肌。青い瞳。

 まさに、正統派ファンタジー本妻本命ロリヒロインね。


 「そうそう。貴女よ」

 「教えて欲しい事あってさぁ」


 「お茶しながら教えてくれないかしら」


 ホームステータス画面をちらりと見ると、1000カッパーと表示されている。

 カッパー。銅よね。

 このカッパーというのが、この世界の通貨じゃないかしら。

 もし、これがフルダイブ型MMORPGの世界なら、ゲーム開始時の所持金でも、女の子2人でお茶するぐらいにはなるでしょう。


 「ストロベリーパフェ」

 「お茶じゃなくてストロベリーパフェ」

 「ごちそうしてくれるならいいよ」


 「いいわよ」


 「わーい」

 「いこいこお姉ちゃん」


 見た目の幼さ通り、中身も幼いのかしら。

 もしこれが、MMORPGなら、中身が男の子って可能性もあるけれど。

 そんな事はないと、私はそう思いたいので、そう思う事にした。

 それに、女の子は子宮で考える生き物だっていうじゃない。

 私の子宮が、このロリロリ可愛い子ちゃんは、中の人がいるとしても。

 中の人もきっと、この子そっくりの甘々ロイヤルフェイスのロリロリ可愛い子ちゃんだと。

 私の子宮がそう告げている。

 私は、私の子宮を信じます。

 私、女性なんで。

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