キング

@jgbjgbj

第1話 奴隷

紀元前中国、それは正に中国全土で行われている内乱の時期であった。呉、生、輪舞、罫、夕、泥、櫓、球の8国に分裂して中国統一の覇権を求めて日々血で血を洗う争いを繰り返していた。

紀元前234年 罫国 山村

真は今日もいつものように奴隷としてこき使われていた。それにうんざりしていた。そして遂にそこから脱出した。

真(主人公)「くそ!何でだよ、まだ追っ手が来てやがる…」

真の逃亡に怒った真を買った主の湾が大金を使って捜索した。湾は直ぐに顔が広いことを活かして国の役人に協力を仰いだ。すると役人は自身の私兵で真を捜索した。

漫元(罫国の下級役人)「ふふっ、久しぶりの大金だからな。これは最後までやり遂げなければな、真とかいう奴の首を持ってこい!首より下は好きにしろ」

そう言うと漫元と私兵は一気に展開を始めて真がいる森を捜索していた。真は見つかり次第に私兵を1人残らず斬っていった。だが死体が見つかったことで警戒体制になり、森からの脱出も容易ではなくなった。そして見つからないよう歩いていると私兵に周りを囲まれている漫元のところに到着した。

漫元「俺の私兵の死体が見つかったのは分かった。だが早く探せ、遅ければ遅いほど私の報酬が減ってしまう」

真は時を見計らって馬に乗っている漫元に飛びかかった。そして真の剣は漫元の片腕を斬り落とした。驚いた漫元は叫びながら落馬してしまった。真は周りにいた私兵を1人ずつ倒して漫元と対面した。

真「湾に伝えろ、これ以上の捜索をするなら俺はお前の首を狩ってやるとな。伝えずに追っ手が俺のところに来た場合、その残った片腕と首を落としてやる。分かったらさっさと去りやがれ」

そう言うと漫元は斬られた片腕を布で縛って抑えながらも首にかけていた撤退を知らせる笛を思いっきり吹いて馬にまたがって森を抜けていった。

湾(真を買った主)「失敗したか…金の話は終わりだ。下がって良いぞ」

その言葉を聞いた漫元は怒りを隠せず、湾に飛びかかりはしなかったが声を荒げた。

漫元「貴様のせいで私の片腕が失くなったんだぞ!少しくらいは寄越せよ!貴様では話にならん、直ぐに私兵を連れてお前の首を落としてやる。首を洗って待っていろ」

そう言って漫元が湾の部屋を後にすると湾はそこにはいない漫元を睨みながら側近に命令をした。

湾「奴を忍ばせておいた融に殺させろ、だが戦死したように見せるようにせよ。報酬もその時に渡せ」

欄合(湾の側近の1人)「はっ、それでは…」

そして漫元が廊下を歩いていると後ろから何かで斬りつけられるような痛みが走る。漫元は痛みに耐えながら後ろを見るとそこには赤い仮面のようなもので顔を隠して血のついた剣を持っている融の姿があった。そして融は後ろを向いた漫元を何度も串刺しにして殺した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る