せっかく漫画の最強主人公に転生したと思ったのに、ヒロインが強すぎるのだが?

霜月レイ

エピローグ

俺、佐藤啓太は、名前も趣味も全てが平凡な独身サラリーマン。

そこまで優秀でもないがそこまで悪くもない平凡な大学を卒業し、無事に中小企業に就職。

趣味は、漫画を読むことで、基本的には流行っている作品を漫画アプリで読む。特に好きなジャンルも好きなキャラもいない。

はずだったのだが、実は、最近ハマっている漫画がある。きっかけは、俺のたった一人の友人だ。

前々からその漫画についての、章ごとに登場人物の視点が変わるのが面白い!やら主人公がかっこいい!やら共感できない話を聞かされていたのだが、ついにその友人に勧められ(強制的に、とも言う。)、その作品の漫画本を全巻借りることになったのだ。

正直、最初はあまり乗り気では無かったのだが、途中で登場したヒロインに一目惚れして、読み進めていくうちにこの漫画にのめり込んでいったのだ。

では、漫画もほどほどにして、会社に向かわなければ。俺は、バッグに書類を詰め込んでいく。そして、漫画を手に持って家を出た。

実は、最近俺は「歩きスマホ」ならぬ「歩き漫画」をしている。勿論、危険だというのは分かっている。しかし、会社では漫画は読めないし(一度読んだら気まずい雰囲気になった)、通勤時間に読むしかないのだ。それに、ヒロインもまだ一回しか登場していないから早く先を読んでいきたいしな。

そして、どうせ青信号だろうと信号を渡った次の瞬間ーー

キキーッ!

俺は、鋭い痛みとともに空中に放り出されるのを感じた。そして、地面に体が打ちつけられるのと同時に意識を失った。

……………………………………………………

ドンドンドン!

うるさいな……ん?音が聞こえる?俺は生きているのか?あんなに高くふっ飛ばされたのに?俺の生命力エグいな。

「おい!いるのか?!」

っと…事故に遭ったばかりの人に怒鳴りつけるなんて失礼だな。まあ、いいや。とりあえず、あの人は無視して今の自分の状態を確認しよう。

俺は、目を開けて、自分の体を見た。ん?あんなに痛かったのに、腕も足も傷一つついていない。しかも、見覚えの無い服を身に着けている。いや、見たことはあるか。あの漫画で出てきた主人公が着ている服とよく似ているな。

腕や足に傷が無いということは……顔か?顔が傷だらけなのか?

俺は、立ち上がって鏡を探した。そして、洗面所(?)にあった楕円型の鏡を覗くと……そこには、事故に遭う直前にも見ていた、とても見覚えのある顔が写っていた……



こんにちは!霜月レイです!本日は、この作品を読んでいただいてありがとうございます!

他にも投稿している作品があるので、更新日は遅くなってしまうかもしれませんが、次のエピソードもぜひ読んでほしいです!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る