彼奴は硬派で軟派野郎

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小鳥遊虚子 タカナシキョシは

今日も左側のレジスターで真面目に姿勢を正していた。

髪色は相変わらずのアッシュブルーなので

「店長」→「支配人」の検閲にPASSしたのだろう。

渦中のアッシュブルーの店員が

虚子たる所以は、虚子という名前の同級生に似ているからであり

同級生自身も高浜虚子関連の因果があって

学校の構成員からそういう風に認識された。

店員の虚子を虚子と名付け

学校の虚子も虚子と俺が名付けたのなら

どんだけ高浜虚子好きやねん! という話になるが

店員の虚子には小鳥遊という小粋な名字を付した。

小鳥遊=タカナシ 偶然見付けた難読漢字(名字版)。

高浜 =タカハマをもじった様子はないが近いニュアンスを感じて。


虚子は真面目なサイバーパンクくんなので

浮いた話というか、エピソードめいたものがないが

黒木場冷子とも積極的に話せる奴なので

学校の虚子とは一歩リードなプレイボーイ。

真面目なプレイボーイって居るの?

硬派な軟派野郎みたいな響きだが、

真面目な子には違いないし

黒爪GALと対等に話せる男子をプレイボーイと呼ばずして

一体、誰をプレイボーイと呼称する?


小鳥遊の方の虚子は喫煙履歴があって、

仕事明けに中央寿通り店の灰皿で堂々と紫煙をくゆらせる。

その時の服装がサイバーパンクファッションだった。

いかにもやんちゃ坊主な若者といった具合である。

少しずつ、小鳥遊虚子の肉付けが出来て来た所で

この話題は一旦閉幕。


真面目で、やんちゃ坊主なプレイボーイ、か。

関わる程に、多面性が見えて来そうな僕ちゃんだが

次回の対面はいつになるだろう?

アッシュブルー(灰青)の店員が

丁寧な発音で「いらっしゃいませ!」

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