レストリア戦記～交錯する剣と魔法～

@kumane

｢やめてぇーー！｣

剣を弾かれ壁際に吹き飛ばされた少年は騎士風の男に剣を向けられそのまま座り込んでしまう。

少年がやられてしまうと少女が叫んだ瞬間、少女は自分に力が流れてくるのを感じる

｢え、なに？これは･･･私に魔力が流れてきてる？｣

｢どこから？いえ、今は考えてる暇はないわ！これだけの魔力があれば今なら｣

手に持っていた本を開き書いてある言葉をはっきりと高々と読み上げる

｢汝を空間の彼方へ誘わん｣

今まさに少年に剣を振り降ろそうとしていた騎士風の男に杖を向けると男はまばゆい光に包まれる

｢な、これはいった･･･｣

騎士風の男が言い終わる前に光とともに男の姿が消えていった。

少年は消えた騎士風の男がいた空間を呆然と眺めたまま固まっていた。

｢上手く･･･いった？助かったのかしら？｣

力が抜けたようにその場に座り込むと向こう側に同じように座り込んでいるまだ知り合ったばかりの少年を見る。その瞳には涙が溢れていた。

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