第3話 みんなに人気の幼馴染
朝、海星にああいわれてから私は何度か海星に話しかけようとしたけど、どうしてもさっき見た海星が怖くて話しかけれなかった。
おまけにいつもは海星がお弁当を作ってきてくれたけど今日はそれが無いから私のお昼ご飯はなかった。
「あれ?茜今日はお弁当じゃないの?」
「うん」
「そういえば朝は彼氏君と喧嘩でもしたの?」
「え?あ、いや、まあそんな感じ」
私たちは高校に上がってからは恋人同士になっているし私も海星もそれを周囲に隠していなかったから公認カップルのようになっている。
「あんたたちが喧嘩するなんて珍しいね?あの彼氏君ってかなり優しそうだったけどなんで喧嘩なんてしてるわけ?」
「別になんでもいいじゃん」
「そうなんだけどさ。やっぱり気になるじゃんか。彼氏君って女子生徒からかなり人気なわけだし」
「そうなの!?」
知らなかった。
海星は私に他の女子の話はしなかったしそんなに海星が人気だなんて知らなかった。
確かに海星はイケメンだしいつも優しいから人気なのは疑問に思わない。
「まあね。いつも茜と一緒にいるからさすがにみんな手を出そうとか考えてないし何より彼氏君が茜しか見て無さそうだから皆諦めてるんだよ」
「やっぱり海星って人気だったんだ、、、」
でも、だからといって海星が浮気したとかは考えずらい。
彼はずっと私のことを大切にしてくれていたと思うし。
「喧嘩の原因がどっちからかはわかんないけど早いとこ仲直りしなよ?あんな優良物件はそうそういないよ?」
「うん。頑張って仲直りしてみる」
「うん。まあ、もし無理で二人が別れたら私が彼氏君をもらっちゃおうかな~」
「それは絶対ダメ!」
「そんなに本気で怒らないでよ。冗談じゃんか」
「そういうの冗談でもやめてよね」
「ごめんごめん。でも、本当に早めに仲直りしなよ?彼氏君は本当に人気だし、いろんな人にやさしいから結構狙ってる人多いんだよ?」
「もうわかったって。今日の帰りにでも話してみる」
「そうしな」
春奈の言う通りかもしれない。
今回は私がやりすぎたしそもそも海星は疑いようがないほど私のことを好いていてくれるはずだ。
春奈もそういっていたし、朝は怒られちゃったけど帰りにしっかり謝ればきっと許してくれるよね?
私はそう考えて午後の授業を何とか乗り切った。
何度か海星と目が合ったけどすぐにそらされてしまった。
もしかしたら海星も私に話しかけたいけどさっきあんなふうに怒っちゃったから話しかけにくいのかな?
全く、私はそんなこと全く気にしていないのに。
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