番外編 大規模クラウン"ノア"入団試験 十九
〜二次試験 当日〜
ー試験会場ー
最初は800人…いや別会場にもいたからそれ以上か。つまり沢山人がいたが、もう80人しかいない。ノアの定員は20人以下と言われているから、さらに4分の3が減る。
我ながらよく生き残ったもんだ。
教官?「諸君、取り敢えずは一次試験通過おめでとう。だが、まだ一次試験を通過しただけだ。この"闘い"に勝ち!自分の価値を証明せよ!」
唾を飲む音が聴こえる。
教官「ノア二次試験開始をここに宣言する」
各自に注意事項を書かれたプリントを渡され、
張り出された紙に対戦相手が書かれている、俺はAグラウンドの第3試合か。第1試合も1時間後だし、一回外に出よう。
ユウコ「リュウト〜!」
もう三人で集まってた、こうゆう時の女子の早さには目を見張る物がある。
三人の所に小走りで近づき、挨拶を交わす。
俺「おはよう」
マナ「おはようございます」
ユウコ「おはよう!」
リューナ「おはよう…」
ユウコ「リュウトは何試合目なん?」
俺「俺はAグラウンドの第3試合目だな。ユウコは?」
ユウコ「うちはAの2試合目ばい」
おお!連続であるとは!
俺「じゃあユウコの試合をみとくかな〜」
ユウコ「ん〜、なんか負けたら恥ずかしいなぁ」
俺「まぁ怪我だけには気を付けろよ。」
二次試験は、トーナメント戦の実践形式だが勝ち=合格という訳では無い。
あくまでアピールの場だ。
だが、負けるより勝った方がいい。相手も死に物狂いでやってくる。不慮の事故なんてあったら堪んないからな!
ユウコ「そうやなぁ、怪我だけには気ーつけるばい」
言いながら、マナに肩を揉んで貰っているユウコ。
弟子を活用してんなぁ。
視線を試合説明書にうつす。
試合時のルール
1つ、審判人の言う事に従う事
1つ、悪意ある行為などはしない事。
1つ、申請した武器以外は使わない事。
1つ、不正が発覚した場合速やかに立ち去る事
1つ、武器などが壊れた場合、試合継続が難しい時はその時点で敗北とする。
1つ、対戦中に決められた範囲より外に出た場合はその時点で敗北とする。
1つ、民間人などが乱入してきた場合は後日に再度試合をする事。
1つ、装備などには渡された物を付ける事。
1つ、挑発や暴言などは言わず節度ある言動をする事。
1つ、装備の付ける位置などは問わない。
1つ、観客などにわざと攻撃しない事。
1つ、観客する際は大きな声で喋らないこと、係員が注意しても止めない際は観客席から退出する事。
1つ、異変や異常があった際はすぐに審判人に問うこと。
1つ、急所を狙う事は禁止。
長い…
こうゆう長い文書は苦手だ、今は暇だから見るが普段なら投げ捨ててる所だ。
リューナ「リュウトお茶いる…?」
俺「そうだなぁ、一つ貰うよ」
湯気が立つお茶を飲みながら、周りを見渡す。
リュウト「人が多くなってきたなぁ」
胃にじんわりと熱がくる感覚がする。
吐く息は急速に冷やされ、霧となり空に広がっていく。
入団コソコソ話
ノアの入団試験は一般客にも公開しており、二次試験自体がイベントというのが世間の認識です。また、スカウトの人も来ており三大クラウンの一次試験に突破したというだけで結構スカウトが来ます。そのために多くの受験者が訪れるのです。
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