第13話一杯のビールを飲んで
水曜日の午後に、S会社から電話があり、面接までこぎ着けたので、履歴書用の証明写真を撮りに行く。
髪の毛も切りたいので、金山駅方面へ。
まずは、髪の毛を切り、ワックスでセットしてもらってから、証明写真を撮った。
どう見ても、悪人顔。
それで、普段はサングラスしているので、相当、酷い人間に見えるのだろう。
仕事は休みだから、金山駅の居酒屋で一人で飲んだ。
キリンクラシックラガー。
写真用にスーツを着ていて、熱い身体に冷たいビールは最高だった。
だが、僕は一人で飲んでいる。
寂しくもないが、詰まらない。
カクヨムを読んだり、執筆しながら刺し身とポテトサラダを食べながらビールを飲んだ。
母はまだ、コロナだが平熱になり明後日は出勤出来る体制なので、母の家に食べ物を持って行った。
母の部屋でも缶ビールを1本だけ飲んだ。金山駅では便ビールを2本。
ネクタイ姿の僕を母は久しぶりに見て、
「あんたは、キチンとすれば品が良いのに」
と、言っていた。
夕方も、晩ごはんを持って行かないといけないので一旦帰った。
母は、コロナで一人で過ごしていると、色々考え過ぎて気持ちが悪くなった!と、言う。
そりゃそうだ。田舎じゃ、近所さんとも毎日会って話すし、職場でも話す。
だが、名古屋に知り合いは僕しかいないし、会社の友達しかいない。
僕よりも、孤独を感じているのであろう。
夜、母の家で飲もうかと思う。
母の好きなチャミスルを買っている。後は、母の好きなイカとマグロの寿司を買って行けば良い。
孤独は寂しいが、人間を情緒的にする。
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