コードメモリーあなたの記憶を共有します

鐘を鳴らす怪物

第1話コードチェーン

「人の記憶が見れたら。私は、人間らしさを手に入れられるかな?」雪が

 激しく吹雪く。雪山を一人の少女が歩ていた。少女は、白のワンピースに

 裸足で、こんな極寒な中。一人で歩いていた。「はぁーはぁーはぁー」

 吐く息を両手に吐き。ほんの少しだけ温かくなるので、それで暖をとろうと

 していた。なぜ、こんな雪山に少女は一人で歩いているのか。そんな映像が

 自分の頭の中に入って来る。「この子は、一体・・・・・・」自分でも

 わからない。見ず知らずの少女の映像が脳裏に映し出す。しかも、何度も

 何度もだ。勝手に、少女の映像は脳中で再生される。これは、一体

 何なんだ。俺は、自分の脳がバグったじゃないかと思い。脳を検査する為に

 この街一番の脳専門の病院を訪れた。「渡辺様ー渡辺洋一様ー」俺の名前を

 看護師さんが甲高い声で呼ぶ。「渡辺様。検査室2番にお入り下さい」

 そう看護師さん言われ。検査室2番の部屋に向かう。「検査室2番。

 ここか・・・・・・」検査室2番の部屋に「失礼します」と言い

 入り。部屋の扉を開ける。部屋に入ると、奇妙な白衣を着た。

 老人が部屋にいた。「おやおや、どうかしましたかな?」とぼけた老人は

 俺の方に首を傾げて聞いてきた。「ここって、検査室ですよね」強い語気で

 老人に聞く。「そうだよ。ここは、検査室2番部屋だよ」

 「じゃあ、何で来たのか。わかりますよね?」別にイライラしなくてもいいのに

 老人にあたってしまう。これも、あの映像のせいかもしれない。俺の

 苛立ちに気づいてのか。老人が、椅子から立ち上がり。俺の方に歩んできた。

「まぁー何じゃろうか。お前さん。ひょっとして・・・・・・。見ているのかな?

 あの少女の事を・・・・・・」「はぁ?」俺は、思わわず。驚いた。

 まだ、何も言っていないのに。なんで、なんでこの老人は俺の見ている

 映像の事を知っているんだ。病院の受付で症状の事を話てはいない。

 ただ、脳の検査に来ただけなのに。なのに、どうして。「なぜ、わしが

 君の見ている。映像の事を知っているんのか。君は、そう思っているだね」

 「あんた。本当に医者か?」老人に尋ねる。俺の言葉に、老人は

 「君は、共有したんだよ」「共有?」「雪山で、薄着で裸足で歩く。

 弱々しい。少女の映像が毎晩の見ている。これは、その少女が

 持っている。記憶が、君の脳内で共有しているんだよ」

「何を言っているんだ?」この老人が、何を言っているのか。

 俺にはさっぱり意味がわかなかった。「コードチェーン。

 人と人の脳を透明の糸のような物で繋げ。繋げた人の記憶を

 自分の脳に再生され。記憶を共有する。君は、コードチェーンで

 その少女の記憶を観ているんだよ」「コードチェーン・・・・・・」

 俺の脳と少女の脳が繋がっている。だとすれば。いつ、どこで。

 俺と少女は、どこで出会ったのか。どうやって、そのコードチェーンで

 繋がったのか。俺は、一年前のあの出来事がきっかけが原因だと

 気づいた。


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