1話 その力、無知な故に特訓中
スキル《
ただ、1つだけやらなきゃいけない事が出来てしまった。もう一人の女神であるミリアからヨーヨー型の武器を手に入れたのだが、使い方が良く分からない為、今登って出てきた地上の森にて特訓をする事にした。
何事も性能を理解しねえと使えねえからなーー。
俺は取り合えず、ミリアから貰った遠征での会話が出来る、所謂"通信機"のような宝石を使って彼女に話しかけてみた。
「おいミリア、聞こえるか?」
『はぁ~い!どうしたの復讐者くん!』
「その
今思うと
ミザエルと同じ女神だってのに、あいつと違って俺みたいな能無し(だと思われてた)に協力的だし…。
そもそも、こいつの腹の中が読めねえ…。
何か企んでる見たいな眼をしてるし…。
俺から見れば良い所っていやあ…。
可愛くて胸がでけえ所くらいかな?
ちょっと脅せばヤラせてくれるかもな・・・
「とりあえず本題に移る、お前からもらったこのヨーヨーは、どんな風に使えばいいんだ?」
「どんなもなにも、凶太郎君、あなたの自由にすればいいのよ!」
「自由だと・・・?」
自由と言われて俺は納得した。
親戚の家にいた頃、息苦しさから気を紛らわそうとして、古いおもちゃ箱からもう遊ばれていないおもちゃを1つだけ使って遊んでいた。それが『ヨーヨー』だった。
まさかあの時の経験がこんな所で役立つ事になるとはな・・・。甚だしいな・・・。
そう文句を垂れつつ、俺はヨーヨーを駆使して特訓をしてみた。
経験もあってか、ヨーヨーの武器はすぐに使いこなせた。
まず先端の球体を飛ばして戻ってくる反動で樹木を細い糸で切って行った。
案外スッパリ切れるもんなんだな・・・。
だが、一回きりじゃ無理だ。もう少し慣らした方が良い。
そう思い俺は特訓を繰り替えてた。
気が付け一週間が経っていた。この一週間、俺はいつの間にか子供の頃にヨーヨーで遊んでいた童心に戻っていたが、
食事はミリアが調達してくれた。
異世界の料理はほとんど俺の世界と変わらなさそうな見た目だったが、味は悪くなかった。
美味かったよ…。
そして一週間が過ぎた頃だった。
俺はついにヨーヨーを使いこなす事に成功した。
これで俺様を置いて行ったあいつらを・・・。
待っていろよ・・・。お前達の人生は俺が終わらせてやる!!
そう胸に誓って俺は前に進んだ・・・。
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