堂々と海原の波へ乗り出したと知っていてくれ知っていてくれ

〇一一

 わたの原八十島やそしまかけてこぎ出でぬと人にはつげよあまの釣舟 【参議篁】


旅のうた。

作者は遣唐副使に任ぜられるも、乗船の際に受けた理不尽な仕打ちに抗議し乗船を拒否した。それが上皇の怒りにふれ、隠岐に流罪となった。その旅立ちの際に詠まれた。

作者は納得できないことはせず、思ったことをはっきりと言ってしまう人物だった。大海へ小舟で出ていくときは孤独感にあふれ、都に残してきた家族や友人たちのことを思い起こしていたのだろう。


 ・堂々と海原の波へ乗り出したと知っていてくれ知っていてくれ

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