セツナノヒカリ

街を抜けて 空が見えるあの丘へ

幾千と流れる星に 出会いと別れを 重ねてみたり


確率は僅かな指針のずれ 人と人との地図ふたつがひとつに重なり合う


僕等はいつだって 昨日を忘れてく

悲しいほど 届かないと知りながら 手を伸ばす

そこで掴み取ったのは 君なのかな

僕等は出会った それで十分なのに


遠い汽笛の音 人々を乗せた明かりは何処へ

出会いと別れを繰り返して 人はそれぞれ歩いて行く


コンパスが指す気まぐれな進路 半分は希望的観測

ふたつが確信に変わる


僕等はいつだって 時代に追い越される

切ないほど 届かないと知りながら 声を枯らす

そこで得たものは 僕自身なのかな

一緒に居る それで十分なのに


立ち止まって 隣見れば そこには いつだって 君が居る

当たり前じゃないのに


君が投げた方程式は 僕の地図上の円周率の上を 通り過ぎた

丘の上で見た夜空に 一筋の光が流れた


僕等はいつだって 明日を迎えに行く

届かなくても 何度だって追いかけ 手を伸ばす

そこで掴み取ったのは 星にも似た光

刹那を生きる僕等 世界一の奇跡

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