白昼の夢

電車が街を抜け出していく

駅前の店 人の波

昼間の気温は30度

日差しが窓に写り込む


ビルの合間を縫って 目指す一つ目の駅

記憶が溶け出していく


電車が寂れた景色を走る

夏の日差し 逃げる水

どこか夢見がちな空

遠くで遮断機 人影


家並みの合間縫って 二つ目の踏切の音

風が吹き抜けていく


日々が巡って 街を揺らして 僕は進む

景色をなぞって 風に吹かれて

僕は何度も 白昼の夢を見るんだよ


電車が鉄橋を渡っていく

何個目かの踏切 霞む


背中に残る高層ビル 目指した五つ目の駅

夏の日差しに溶け出した


日々が巡って 街を揺らして 何かが途切れる

景色をなぞって 風に吹かれて

君は何度も 白昼の夢を見てんだ


季節巡って 日常を通って 僕は偲ぶ

また風に吹かれて 君を思って

僕はまた 白昼の夢を見るんだよ


電車は駅を抜け出してく

降りる人 改札

君の居ないベンチ

夏の空気 風が吹く

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