ら行

夏空の、湿った青の、水平線、

積雲の、渦巻く黒の、その中に、

煌めいた、閃光ひとつ、走っては、

遠のいた、轟音響く、昼下がり。


ら「雷鳴」



澄み切った、暗い星空、見上げれば、

静寂を、破いて響く、喧噪の、

遠のいた、街の明かり、熱を持ち、

暗闇を、切り裂き消える、流星群。


り「流星群」



欠落の、感情任せ、流れては、

螺子を巻き、俯く顔に、目を逸らす、

逃げ出して、帰る場所も、解らずに、

頬伝い、落ちてくるは、涙雨。


る「涙腺」



輪郭を、なぞるように、辿っては、

指先の、僅かな温もり、確かめて、

抱きしめて、その手を繋ぎ、求めては、

口付けで、危うさ誓う、恋心。


れ「恋愛」



公園の、ベンチに座り、見上げれば、

青過ぎる、空の色に、吸い込まれ、

飛んでいく、星の数を、数えては、

廻ってる、人工衛星、宇宙行き。


ろ「ロケット」

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