秘密の花園

@yozakura014

秘密の花園



私の町には、小さな美しい花園があると、何処かで聞いた時から、私は探し回った。



そこに、総てがある気がして。何かがある気がして。―誰かに逢える気がして。



28歳、周りが華やかになる頃、孤独がより一層私を覆い隠す頃、花園に出逢った。


大好きな詩集を落とし、拾って見上げた先に、それは広がっていた。



そこには、女の子が立っていた。



「大丈夫?」


すずが鳴るような声で私に手を差し伸べた。



―この気持ちは何?


花火が弾けるように心に閃光が走り、彼女から目が離せなくなった。



「ありがとう……」



私は彼女の手を取り、立ち上がった。




「秘密の花園へ、ようこそ」


「やっぱりここがそうだったのね」


彼女は私の顔に自分の顔を近づけ、両手を握って言った。


「ええ。ずっと待っていたのよ。貴女だけを」





to be continued......














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