まともな恋愛やラブコメが書けないシリーズ
笑顔の傘
高校デビューして破局した女
私は中学の頃は友達も居ない地味なオタクだった。そんな私にも彼氏が居た。
彼は私と同じ作品が好きで語り合っているうちに恋仲に発展した。彼とは作品のイベントに一緒に行ったり、それ以外にもお出掛けしたりした。
しかし私は不安だった。私は地味でコミュ症なので友達が居ない、私には彼しか居なかった。それに対して彼は私以外にもオタク友達がいる。だからいつか彼に捨てられるのではないかと不安だった。
それだけは嫌だと思った私は陽キャである姉に相談した。そしたら姉は「中学を卒業したらイメチェンしよう」と言った。私達は中学3年生、私達は一緒の高校に通う。だからイメチェンして彼との距離をグッと近づけると言う作戦なのだ。
そして中学を卒業した私は長い休みを使って姉からのイメチェンの為の厳しい指導を受けて地味な見た目から誰もが振り返る絶世の美人に変わる事ができた。
そして遂に高校生。私の最初の高校生活は彼と話せなかった。同じクラスだったが綺麗になった私に彼以外のクラスメイトが群がってくる。休み時間も放課後もその対応に苦戦しているだけで最初の1日が終わってしまった。
その次の日も、その次の日も、彼とは話せず気づいたら1か月が経っていた。
その頃にはクラスのカーストみたいなものが決まっていて、イメチェンして何もかもが変わった私は1番上、彼は中学の時から変わらずオタクなので1番下に位置付けられていた。
グループも決められていて、私は勝手にカースト上位グループに入れられて、カースト上位グループの一員として過ごす事を強いられた。
だが私はそうなってもまだ彼の事が好きな私は彼に話しかけようとした。
だが現実は非常で、私が彼に話しかけようとするたびにカースト上位グループの人が邪魔をする。私がようやく彼と話せてもカースト上位グループの人が話に割り込んでくる。などをされて私は彼と過ごせなくなった。
そんな日々が続く中私とカースト上位グループの人が付き合っていると言う噂が広まった。私は否定した。しかし周りの人は照れ隠しだと思ってその否定を聞かなかった。
そしてその噂は彼も聞いていたようで、噂が流れた次の日に私は彼からの手紙で屋上へと呼ばれた。
私は期待してしまった。もしかしたら改めて告白してくれると思った。まだ変わった私の事を好きだと思ってくれると思った。しかし現実は非常だった。
「女さん、本当に変わったね。もう遠い存在だよ。
僕、今の女さんより中学の時の女さんの事が好きだったんだ。高校でもデートして、一緒にアニメ見て語り合って、とにかく女さんと一緒に過ごせると思っていた。
だけど女さんはイメチェンしてカースト上位のイケメンと付き合っていって噂を聞いたんだ。女さんはもう僕の事が好きじゃ無いでしょ?
だから別れを言おうと屋上に呼び出したんだ。
女さんは僕とまだ付き合っていると思って無いと思うけど、僕の中ではまだ僕と女さんは付き合っているって思っていたからね。その思いも無駄だったけど。
僕はこれ以上失恋を引きずりたく無いんだ。だから僕と別れてください。そして新しい彼氏と幸せになって下さい。」
そう一方的に言って彼は屋上から出て行った。私は暫く動けなかった。そして夕方になって家に帰った。そしてベッドに倒れ込み泣いた。
イメチェンした事で私は彼に捨てられた。彼は中学の頃の私が好きだと言っていた。私は綺麗に変わった事で好きな彼との関係が終わった。
ああ、それならそれなら…
「イメヂェンなんでずるんじゃ無がっだあ゛あああぁぁぁ!う゛わあああん」
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