第10話 弾除けは思う…これだから顔の良い彼氏持ちの女はよ!
(画像)
https://kakuyomu.jp/users/kansou001/news/16818093078672225277
?「うわあ!先生!ヨットがあんなにいっぱい」
「このあたりはガチなヨット部の拠点でさ。大体まともな大学生か社会人だよ」
―
―
―
なんて話を…元カノとしていた三浦半島の和田長浜の海岸で…何故だろう、俺はヨットをやっていたりする。
…いや、それ自身は良いんだ。俺が選んで会社のヨット部に入ってるんだから。
ただ…ヨット部と全然関係の無い京子ちゃんが…なんで隣にいるんだ!?
―
話は二日前に遡る。
同期「桂木~、横浜支店からFAX」
…なんだ?何かイベント設営準備で不足でもあったか?
「ん~誰から?」
同期「差出人不明」
んなバカな。社会人にあるまじき…
「…げっ!」
同期「何だ。ヤバいトラブルか?手伝おうか?」
なんて優しいやつなんだ!
「…大丈夫…じゃないけど俺じゃなきゃ駄目なやつだわ…ありがとな」
この同期くんは中島くん。この後も…出てくるかな…
FAXは俺あてにただ「Z 明後日10時納品 異論認めず」とだけ書いてあった。
明後日は定休日、誰が送ったかは…明白だった。
―
京子「…異論は認めないって言ったでしょ!?」
「横暴過ぎるんだよ、お前!」
京子「だいたいですね!こういう約束事は男のほうから連絡を…」
早速横浜支店に電話。早速切れている京子ちゃん。
京子「だって…あたしが泡盛でぶっ倒れている間に…先輩勝手にあたしの部屋からAKIRA持ち出して読んじゃたんでしょ!?」
「…」
それは人の言うことに全く耳を貸さずに自爆したやつが悪いのでは。
京子「酔ったあたしをさんざん弄んでおいてこのままさよならって訳にはいかないわよね?」
「…ちょっと!まさかお前…その戯言を誰かに」
京子「…この間、竹村さんが嬉しそうに『お前この間三月と飲んで潰されたんだって?』とか言うから『あたしその後弄ばれたみたいなんです』とは言っておいたわ」
「…てめえ!」
京子「現在、横浜支店では先輩はあたしの彼氏ポジションになりました。光栄に思いなさい!」
竹村さん、事情を俺から聞いてるのに…面白がってんなっ!
「…何が目的だ?」
京子「…だって…先輩、あたしが彼氏の愚痴言ってた話まで竹村さんにしちゃったんでしょ?彼氏の追求はあたしの本意じゃないわ。だから…弾除け」
また弾除けかよっ!夏美先輩といい彼氏持ち美女ってやつはよ!
京子「だいたいなんで明後日駄目なのよ!?」
「ヨット部だよ!」
京子「…ああ」
うちのヨット部は結構大きい。部員は本社と横浜支店にまたがって存在している。
「若いのが急に休むと…周りが迷惑すんの!」
京子「あたし、明後日は先輩と初デートって、周りに言っちゃった」
「…てめえ」
「分かった!行く前に明日、お前ん家にVHFは届ける。それで約束は果たせるだろうが。ついでにまた泊めてくれればそのままヨットに…」
京子「…明日、パパいるけど」
「ああ、明日はまずいんだったわ」
ばかやろうが…親父さんになんか会えるか!
「じゃあ明後日の朝、ヨット行く前に届ける」
京子「…それじゃ初デートはどうなるのよ」
知るかよ!
「…」
京子「…」
「…」
京子「分かったわよ」
…何が?
京子「明後日、VHFは届けてよ。その後一緒に…あたしもヨット部に参加するわ!」
「…泊まりだそ」
京子「…それは無理」
「…」
「…じゃあ、恋人さまは門限が厳しいということで日帰りで送っていく。その後俺はヨット部に戻る。それで良いだろ?」
京子「ママが許す訳無いじゃない。夜はビデオ鑑賞会確定よ!」
「…」
なんちゅう…なんちゅう我が儘な一家だ!
「また親父さんがいるんじゃビデオ鑑賞会なんか出来ないだろうが!」
京子「…パパいないのよね」
「…じゃあ俺を泊めろ!」
翌朝、もう一度ヨット部に戻る!
京子「…まあ、そこが落としどころかな…ヨット部参加にいるもの教えて!」
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