後輩との口約束がトゲになって祟る件

ヘタレちゃん改

プロローグ

?「…でもさ?さすがの先輩も30歳になるまでには結婚したいんじゃないの?」

「そうだなあ…でもネタがないんだよなあ…」


そんな話を振ってくる京子ちゃんは綺麗だ。

サラサラのセミロングボブにびっくりするほど整った目鼻立ち。

シックな装いじゃなかったら、新婦を完全に喰っていただろうスレンダーなモデル体型。

(画像)

https://kakuyomu.jp/users/kansou001/news/16818093082718578772


ところは、横浜支店の先輩(と俺の同期女性社員)の披露宴の二次会立食パーティー。

多分、周りの野郎どもはこう考えているはず。

『(なんであんな二人が親密なんだ?)』

と。


残念でした。こちとらはもう、こいつの実家で親への挨拶まで済ましているのさ!

…同じ会社の男友達としてだけどさ。


京子「…もう、先輩、聞いてる!?」

「はいはい…なんだっけ?」

京子「だからさっ!3年後の先輩の29歳の誕生日にさっ!もしあたしたちふたりともフリーだったら…結婚しちゃおう!って話!!」

「…お前、漫画家の彼氏はよ?」

京子「…まだ続いてるけどさ、3年後なんてどうなるかわかんないじゃん!」

「はいはい…了解ですよ」

京子「…本当!?」

「まあ、今んとこ俺のほうは彼女作る予定無いしな…腐れ縁のオタクな女友達と年貢納めるのもありっちゃありだわな。期待はしないけどな」

京子「じゃあ約束!約束だかんねっ!!」



結局、まるで本気にせずに裏切ったのは俺。

彼女は今も独身を通していると聞く。


もう遠くへ行ってしまったあいつに聞きたいときが、ある。

『おまえ、本気だったの?』

と。




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