カマドウマン
噂
僕たちは、隣町にある大きな公園の「噂」を聞いて、最寄り駅の終電も終了した時間に自転車に乗ってまでして、わざわざやって来ました。
友達の何人かはバイト上がりで直ぐに参加した者もいるので、駅前には必ずあるようなラーメン屋で食事を済ませてから、僕と友達三人は噂の「公衆トイレ」の前で佇んでいる。
・・・少し時を戻そう。
僕たちはラーメンを啜りながら、この噂のちゃんとした詳細を友人Aからおさらいがてらに聞いていました。友人Bがこの噂の事を一切、知らなかったのもあったからです。
A「ここの公園・・・『出る』んだって」
僕「分かったから、溜めるな。雰囲気とかいいから今は」
A「ここのトイレの鏡でな、唱えるんだよ。三回」
B「なんて??」
A「『カマドウマン』・・・『カマドウマン』・・・『カマドウマン』・・・・・・」
僕「・・・それ、『キャンディマン』じゃねぇの?」
A「・・・・・・」
C「んで?」
A「・・・で、ちょっと奥にあるベンチまで行く。そしたら、奥の森から手足がスラ~ッと長い二、三メートルの、顔の無いひょろ男が佇んでいる。そいつを見た者は、そこからストーカーのように憑き纏われて、最後にはまた森まで誘われ、そこで十九回も何かに刺されて殺されるんだって」
僕「・・・それ、『スレンダーマン』じゃね??」
A「・・・・・・」
A「二メートルを超える白いワンピースの大女が、『ポポポポポ』って」
僕「それ『八尺様』ね」
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