大名家嫡男なので好きに恋愛させてもらいます!
Assuly
第1話 転生
俺は石井信親、高校二年生だ。だが学園生活を謳歌しているわけではない。昔から重度の心臓病を持っており寿命が宣言されている。そんな中、日々の楽しみは戦国時代の本を読むこと、漫画やアニメを嗜むことくらいだ。中でも俺はハーレムものが好きだ。一人の人物に多くの異性が周りを囲うという状況に憧れるからだ。
俺は元からハーレムものが好きだったわけではない。ある日、
「心臓病の石井くんってイケメンだよね。」
「そうだよね、もし普通に学校に行けてたら両手に花だったよね。」
という看護師の声が聞こえた。
それから自分がイケメンであるということを自覚する。そして、
(俺に健康な体があれば…)
そう思い続けた。
数日後の六月三日、俺は息をひきとる。寿命通りの人生を終えた俺は未練が積もっていた。
「あら、あなたに似て目元がくっきりしてますね。」
「わしとそなたの子だからな、はっはっは。」
夫婦とも思える二人の声で目を覚ました俺は、自分が転生したことを驚きながらも理解する。
「よし、お前の名は千雄丸だ。」
こうして千雄丸としての新しい人生が始まる。
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