第11話

今日は土曜日、学校は休みだ。

前から行こうと思っていたカフェに行くことにした。せっかくの休日だから、少しおしゃれをして出かけることにする。

カフェに向かいながら、どんな雰囲気なのか想像していると、自然と足取りが軽くなった。

やがて、目的のカフェに到着。

外観は落ち着いた雰囲気で、店内からはほんのりとコーヒーの香りが漂ってくる。

ドアを開けて店内に入ると、木目調のインテリアと柔らかな照明が心地よく、リラックスできる空間が広がっていた。

俺は窓際の席に座り、メニューを手に取った。ふと、周りを見渡すと――なんと、先生がいた。


プライベートの時間に先生と出会うとは思っていなかったから、少し驚いてしまった。

先生も俺に気づいて、微笑みながら近づいてくる。

「正彦くん、こんにちは。今日はゆっくり過ごしているのですね。」

先生はいつもの優しい声で話しかけてくれた。

「先生、こんにちは。はい、前から来てみたかったカフェなので…」

俺は少し緊張しながら答えた。

先生は俺をじっと見て、にこやかに言った。


「今日はおしゃれですね。とても似合っていますよ。」

その言葉に、俺は不意を突かれ、顔が赤くなってしまった。

「あ、ありがとうございます…」

思わず目を逸らしてしまう。


先生はクスッと笑って

「ゆっくり楽しんでくださいね。」

と言い、再び自分の席に戻っていった。


俺は、顔が熱くなっているのを感じながら、なんとか平静を保とうとした。

先生に褒められるのは嬉しいけど、思いがけないシチュエーションでの一言は、やっぱり照れる。


注文を終え、カフェの雰囲気に身を委ねながら、俺は一人で微笑んだ。

思わぬ出会いがあったことで、今日のカフェタイムがさらに特別なものになった気がする。

カフェでの時間を楽しみながら、また先生との話題ができたことを心の中で喜んでいた。これからも、こんな風に日常の中で新しい発見があるといいなと思った。


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