勇者が送る魔王の3分クッキング♪

ごりこ

第1話 最速の魔王討伐


「おおー!勇者の召喚に成功したぞ!!」


 とある王国の一室に、1人の青年が召喚された。その青年は黒い髪にこげた茶色の目の高校生と思わしき青年であった。


「んん?もしかしてこれは魔王を討伐する流れか?」


「ほぉ、状況の呑み込みが早いな。そうだ、貴様はこれから我々とともに魔王を討伐してもらう」


 青年は少し興奮した様子で尋ねる。


「ま、魔法のような力は使えるようになるのか…?」


「?あぁ、使えるぞ?」


「い…いよっしゃああああああ!!!」


ドゴーン!!!


「な、なんだ突然!?」


 突然爆発したような音が響いた。まるで何かの終わりを告げるような、そんな爆発音。


「おーい、お取込みのところ申し訳ない。魔王が討伐できたのでその報告に来た~」


一同「「「……え?」」」


 一同ぽかんと、意味が分からないといったような表情で爆発音の犯人と思わしき人物を見てたたずむ。


「おぉそうかそうか。魔王討伐感謝する」


 王国の王がその犯人に感謝をした。


「褒美は何が欲しい?」


「ん~金」


「あい分かった。一生生活しても使い切れないぐらいのお金を貴殿に渡そう。

あぁ、忘れていた。兵士たちよ、勇者を元の世界に返してやってくれ」


「は、はっ。かしこまりました」


「え?え?どういうことだよ?魔王討伐は、魔法はどうなったんだよ!!!」


「一人で盛り上がっているところ悪いが、これから貴殿を元の世界に返す。

ではさよならだ」


「おいちょっと待てよ!!せっかくだから町くらい見せt」


 ブゥン、そのような音とともに青年が消える。そのあとは何事もなかったかのように王国は平和な日常を取り戻し皆幸せに暮らしましたとさ。


めでたしめでたし。


「納得できるかー!!」

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