現れていくゲシュタルトへの反乱因子
シュルと三葉
2人が今いる場所
それは、凪がメデューサとなった場所
シュルが何かをかき集める
それは何か?
凪に石にされ破壊された、竜宮苗だった石の破片たちである
それをシュルは地面で苗の体をパズルのように苗の破片を組み合わせて並べた
ちなみに、右手の指は魔犬との戦闘で失っていて無い
「この子は?」
三葉が問う
この子は竜宮苗って子らしいの
「私は、どんなものでも察知出来たり、分かったりすることが出来る特殊な能力を持ってるの」
「へぇ、便利な力ですね」
三葉は、冷静さを取り戻し、いつものすこし幼さを残した丁寧な口調に戻っていた
「この子はどうやら、例の魔族って化物に石にされて破壊されたみたいなんだけど石になったっていうのは心臓も石となっている。 つまり、元に戻れば動くのよ、身体が割れているから、このまま戻せば戻した瞬間、この子は死ぬ」
「どうするの?」
「この子は魂自体はおそらく、この周辺にあってさまよっている。 この体を私の生命力をそそぐことで再生して石化を解く、可能よ」
「すごい…」
「リスクもあるわ。 私のリスクとしては、私の寿命を2年ほど
「お姉さまを取り返すために仕えているだけだから、貴女がいつ死のうと関係ないけどね」
「冷たいわね、嫌いじゃないわ、そういうの。 この子のリスクとしては私の生命力を持つということは魔族の力を持ってよみがえる、つまり、竜宮苗は魔族としてよみがえるのよ」
「なるほど」
「じゃぁ、早速やるわよ! 三葉は離れててちょうだい」
「了解です」
三葉が距離をおき、シュルは、その場に座り込んで、苗の体の一部に手をかざし、目を閉じ、動かなくなる
すると、散らばっていた苗の体の一部がどんどんくっついていき、ついに、元に戻った苗の石像が出来た
「凄い…」
三葉は感心する
「我が従者になりし者よ、目覚めたまえ」
パチッ
赤い瞳が開くと、だんだんと石化が解け、苗は意識を取り戻した
魔族となったと言っても、記憶も意識も何も変わらない
変わったこと
体が引き締まり、瞳が赤色に
身体能力の向上
そして、シュルとの主従契約と共に生きるということ
「私は確か…」
苗が目を覚ます
「お目覚め?」
シュルが苗に顔を近づけ、苗の顔をのぞきこむ
「あ、あんたは? わたしは死んだはずじゃ…」
「説明してあげるから聞きなさい?」
シュルは苗に説明を始める
魔界という世界について
自身の目的
苗は、魔族に殺されたということ
自分の協力者になって欲しいという理由で苗をよみがえらせたということを
最後に、苗は魔族となり、シュルとの主従契約を交わされたこと
「なるほど」
苗はシュルに宣言する
「こっちは助けて貰った身だ…あんたに仕えさせてもらう。 魔族になったのはまぁ、構わない、あのわたしを殺した二人を倒せるならな」
「聞き分けが良い子で助かったわ」
シュルは微笑むと、その場で倒れる
「お、おい!」
「!?」
三葉と苗はシュルを日陰に移動させ、休むことにした
どうやら、疲労がたまっていたようだ
「そういえば、お前は?」
苗は三葉に話しかける
「私は三葉、貴女は?」
「私は苗だ! お前もこいつに仕えているのか?」
「まぁ…魔族に取られたお姉さまを取り戻し、私とくっつけてくれるという契約のもと、仕えてるわ」
「へぇ...ちなみにお前は魔族になったのか?」
「いや…でも…」
三葉は実は、察していた
今の実力では、魔族に通じはしないと
シュルの強さを体感して思い知っていたのだ
「三葉ちゃん、強制はしない。 私は貴女を部下として、そして仲間として大事にしたい」
いつの間にか目を覚ましていたシュルは告げた
「魔族にならない? 一緒にお姉さんを取り戻そうじゃない! 貴女の願いは私の願いよ」
シュルは、優しく微笑んだ
「(え…)」
三葉は、華の微笑みの時の感情を思い出す
「(まさかね…)」
「どう?」
シュルは、三葉に手を伸ばす
そして、三葉はシュルの手を握る
「よろしく」
三葉はシュルに微笑んだ
「ふふっ…今、貴女の体内に私の持つ魔族の力を流したわ」
次の瞬間、三葉の身体が引き締まっていき、瞳が赤くなった
「痛みとかないでしょ? 私は異形に変えない、その子のそのままの姿が良いの」
「ありがとう、力が溢れてくる」
三葉はシュルにお礼を言う
こうして、魔族二人を部下に加えたシュルは、ゲシュタルト殺害に向けて本格的に動き出した
いきなりだが、ゲシュタルトは男を皆殺しと言った
だが、それは破られる
「可愛いと思うよ? 僕はね、泥だろうが」
「あ、あぅぅ…私、魔界を敵にまわしちゃったよぉ」
泥女
彼女は地面を泥に変えて、その中で生きる
そんな彼女に襲われそうになったが、彼女を狂わせてしまった言葉を放ってしまった少年がいた
その言葉とは…
「泥女? 泥以前に、ただの女の子でしょ?」
泥女はこの言葉をきっかけに少年が殺せず、現在、少年と二人で山道で隣り合って地面に座り、話しながら、
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