Another WORLD

@satotaro0318

プロローグ

第1話 再会

 中学1年生の冬に、ちはやという凛々しく綺麗な女子が転校してしまった、かくいう同級生だった俺

、水嶋奏はかすかに恋心を抱いていた。よく話をしたり、遊んだりもしていた、だがこんな形でお別れなんて悲しいきっとなんとも思われてなくてもこの気持ちを伝えるべきなのだと自分の心はそう思っていたのだろう。 


 そして今日から俺は高校生新しい生活に心を弾ませいた。家から徒歩20分程で割と近くの公立校に通うことになった。今でも頭によぎるあの頃の青春とかイタい事を思いながら学校へ向かうのだった。歩いていると考えてしまう友達ができるのだろうか、うまくやっていけるだろうかと、まぁなんとかなるだろくらいの精神で歩き、横断歩道を渡り一直線で周りが緑一色のコンクリートの階段を登る。ここを登らなければいけないのか少し長いなと思いつつ、登っていると反対側に降りてくる人が見えた。よく見ると同じ制服なのになぜ学校とは反対側に向かっているのだろう…なんとなく見たことあるような女の子。ロングとショートの間のような髪に凛とした顔立ち自分の好みの見た目をしていた。なぜか目を惹かれてしまう。でもなぜか嫌な予感がする、そして階段の途中で止まり目で追ってしまうと、少し階段を降りて一段ずつついて行ってしまう。その瞬間車が出てきて女の子が轢かれそうになる。咄嗟に「危ないっ」と叫び車道に飛び出してしまう。思えばこの瞬間が間違いだったのだろうか。目を開くことが出来ないもう二度と、ちはやには会えないのだろうか…


    「気にいったぞとても良い器だ」


 なにか聴こえる。目が開いた…手もちゃんと動く

「なにがどうなってるんだ」不覚にも驚きを隠せずに独り言を呟いてしまう。周りを見渡すと一面森のような感じだ。そして今は川を渡っている。すこし年季が入った木で作られた小型の船に乗っている。

どこに向かっているのだろうか目の前に広がった風景は弾痕と戦争だった。

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