たおしたあとは誰が残す

釣ール

かくす者

-202×年某月某日ぼうがつぼうじつ



 俺が産まれた時に夏は災害さいがいに近く物はどれも高いまま。



 ふらっとよったチェーン店で歳上としうえが思い出がたりを何人か知り合いか友人らしき人としていて、たまたま聞こえた話を聞き流すのがいつものすごし方だった。



 だからといって俺に語る過去なんてないし普段ふだんは仕事も家族仲かぞくなかもそばにいる友か誰かとの会話を楽しんでいるように見せられる経験も俺にはなくてもこうしてとけこむのは悪くなかった。



刺激しげきのない生活ってのもやってみたいなあ。って、ここにいる年寄としよりよりはいいかせぎをしている俺には関係ないか』



 たまったストレスは口では言えない『役割やくわり』をやることになっている俺達にとっては気軽に話せる相手がいるってだけでうらやましくなる。



 俺達専用の連絡手段れんらくしゅだんBluetoothブルートゥースイヤホンとケーブル式イヤホンの両方にとりつけられていて時と場合によって使い分けている。



 年寄としよりBluetoothブルートゥースだろうとケーブルだろうと人のイヤホンなんて気にしないからありがたい。



 そして耳に入る話は休みを俺にあたえることなく強制きょうせいしてくる。



 いくか。

 この世に生きる全ての人間が何かと誰かを犠牲ぎせいにしているくせにまともそうなふりをしているこわい現実を報酬ほうしゅうのためにあぶない人間から守るのだから。

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