暗い廊下に、少年の影が長く伸びていた。

影は、まるで彼をどこまでも追いかけているようだった。

その影を振り払おうとするが、影はいつまでもついてくる。


逃げようとしても、影は少年のすぐ後ろに現れる。


まるで、彼の分身のように。


少年は、この影が自分の一部であることを恐れていた。

いつまでも続くこの追いかけっこに、疲れてしまった。


そして、あることに気づいた。


影は、彼がどこに行こうとも、決して消えることはない。


少年は、深呼吸をして、影の方を向いた。

そして、静かに言った。


「一緒に歩こう。」

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