第13話 雨の蝶



 暑い晴れた日に突然の雨が降る


 衣服を濡らしながら軒先に佇めば


 一本の木からキラキラと光る雫が

いくつもの輝きを纏いながら落ちてくる


 この雨に困っている人もいるだろう

傘も無く被っていた帽子を深めに被り

それも無ければ薄いハンカチを頭に乗せながら

濡れずともせず凌げる場所へと走っているのだろうか


 然しながらも

木々は生き生きと生命を放ち

草花がここぞとばかりに水を吸い込む


 雲に隠れた太陽は

それでも熱気を我等に与へ


 銀色に輝く雨に濡れた緑の中

やって来た蝶が木陰で雨宿りをした

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