第3話 アメリカンチェリー
アメリカンチェリーは
あなたの流す涙の色のように
甘く切ない大きな赤い果実
笑顔を見せるだけで
男たちが振り返る
美しい人よ
真夏の街路
まるでファッションショーのランウェイを歩くように
その意識されたしなやかな動きは
街行く若い男たちのためではなく
あなただけのために作られたステージを
オーディトリアから見ている観客たちのためのもの
あなたは幼い頃から与えられてきた愛よりも
貧しさを越えることのできる愛なき日々
望んだものはきっと手に入れると
夜に泣く無法者のように
狂ったように燃える太陽の下
街路では果物店の棚の上
赤黒いアメリカンチェリー
もしもできることなら
あなたが誰かの足元で跪く前に
太陽と同じくらいの金貨を投げつけてみようか
この クルエラ・シティー の真ん中で
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます