第3話 保管庫とマーちゃん
※執筆に関して訓練中の身ですので、何かご指摘があればよろしくお願いいたします。
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「よし、とりあえず入り口って言うか、収納口っぽいものは開いたな……」
俺は念話で独り言を
発動は簡単で『保管庫』と念じるだけ、という管理者サイドの反省と気づかいが十分に感じられる仕様だった。
これはひょっとすると中に入れるんじゃないだろうか。
俺は期待感でドキドキしながら、そのボンヤリした空間の穴に半身を突っ込んでみた。
ヌルンという妙な感覚が過ぎ去ったあと、俺が立っていたのは石壁の部屋ではなく、踏み固められた土と、所々に
そこは屋外にみえるが屋内って感じの場所だった。
上から陽光が
左右を見てみると、はるか遠くでどちらもカーブしているように見えた。物凄く巨大な円筒形の塔の内部のように感じられた。
入ってきた穴の横から後ろを見てみると、吹き抜けのような空間もあった。これもかなりの直径がありそうだし、吹き抜けの向かい側までがハッキリと見える。向こうもこちらと同じような感じだ。
さらには白い豆腐のような四角い建物があちこちに建っていた。
俺の立っているこの
ここはやはり何かの建物の中だ。スケール感が狂うぐらいに巨大ではあるのだが。
「これ……何か物を
俺はまたも念話で独り言を吐いてしまった。
何というかこれは困った。収納した物はこの土の地面にそのまま置かれそうだし、取り出すときはどうするのかという問題が
そしてセーフハウス機能については地面に寝て下さいということなのだろうか。それとも白い豆腐建築が何かしてくれるのだろうか。
「お客様とは珍しいな。ようこそ。どうやって入ってきたのか興味はあるが、外部と繋がるのは4万年ぶりだ。
俺は声の聞こえたとおぼしき方向、右に向けて全力で振り返った。誰か住んでるのか?
緊急事態なので0.4秒で考えた。
日本語が
「勝手にお邪魔してすいません。その……
やっとそれだけを言いきった。まさか自分の
「ハハハハ、ここは通りすがることも難しい。上位者によって閉じられた空間だ。中々凄い人だな、あなたは。お茶でも出そう。50センチ級の湯呑みとかあったかな?」
俺はここでようやく、落ち着いて相手を観察する余裕を得た。
この気さくな
頭から尾の付け根までの長さと、尾の長さが同じくらいあって、俺から見るとひどく小さい。
目は丸く、茶色でクリクリしている。
変わっているところと言えば、頭の上に
あとは先ほどから響いている声なんだが、セクシーな感じのアルトボイス(女性の低音)で、性別は女性なのかもしれないと思われる。
それから遅れて気がついたことがある。
湯呑みが50センチとか言っていたようだが、マーちゃんが小さいのではなくて、やっぱり俺がかなり大きいのではないだろうか。
この外見でさらにデカいのか……先が思いやられる。
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