背中に氷を入れられたような読後感

序盤は世間話のような雑談から始まり、それがどんどん不穏な方向へ行きます。雑談なのでこの語り手の地元はどこだろうとか、家族構成って大事かなとか読者は物語に引き込まれるというより「一体こいつは何が言いたいのだ」って焦れてくるんです。そこにいきなり核心部分がドカンと投入されるので、背中に氷を入れられたような気分になります。ここまで語られて、それでも先輩は語り手の家に行くのだろうか。少なくとも私は絶対行きたくないですね。