第10話

「あんたのこと、なんて呼べばいいの?」


「今さらかよ」


 そう、こいつの名前は悠莉なのだが、それだと私と一緒だからなんて呼べばいいかわからない。


「悠莉じゃダメなのか?」


「私と一緒だからダメ」


「仕方ねぇな。じゃあ名前考えてくれよ。私はさネーミングセンス皆無なもんでな」


「えー」


「「えー」じゃねぇ。じゃあおまえが名前を変えるか?」


「それはいや」


「というわけで、名前考えてくれよな」


「……わかった」


悠莉、…ゆうり、…ユウリ、…幽霊、………そういえば死者の霊魂を、表す言葉に「幽鬼」なんてあったはず…幽鬼…ユウキ…悠…


「だめだ、ユウキ以外思い浮かばない」


「それでいいじゃねぇか」


「ぇ…いいの!?」


「いいじゃねぇか、ユウキなんて1つしかもじってねぇが私にはぴったりだと思うぞ」


「そ、そう…ならいいんだけど」


「おっ、見ろよ名前が変わってる」



 名前 ユウキ

 種族 霊族

 性別 不詳

 年齢 不詳

 LV 不詳

 MP 不詳

 SP 15


 種族スキル 《実体化》

 ユニークスキル 《■■》

 スキル 《鑑定》《偽装》《隠密》《剣術(レイピア)》《闇魔法》《錬金》



「ほんとだ」

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