第22話児童文学「けらけら女と俺・後日譚」

 まだ、お読みになられていない方は、良かったらどうぞ。

 【けらけら女と俺】

https://kakuyomu.jp/works/16818093082595766606/episodes/16818093083545876469





 🔷登場人物紹介🔷


 主人公

 妖怪けらけら女に好かれてしまった男性。


 けらけら女

 巨大な女性の妖怪。今は、普通サイズになっている。


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 あれから、けらけら女は俺に付いて回っている。

 仕事帰りや朝、昼、晩。さながら、ストーカーのようだ。

 しかし、ストーカーと違うのは俺も彼女に逢いたいと思っているし、彼女に好意を寄せている所だろう。



 彼女は、結構、可愛い性格で優しいんだ。という訳で、今日は俺の方からけらけら女に声を掛けてみた。


「なあ、けらけら。今日は俺の部屋で茶でも飲まないか?美味い茶菓子があるんだよ」



 すると、けらけら女は物凄く驚いた顔をしていたが、目を輝かせて快くうなずいてくれた。オイオイ、いちいち可愛いなぁ。そこら辺の人間の女性より、妖怪ってピュアなんじゃないのか?



 俺とけらけら女は、部屋で茶を飲むことにした。

「けらけらもコーヒーで良いか?コーヒーに合う、美味いマドレーヌもあるぞ」

 けらけら女は、頬を朱に染めて嬉しそうにうなずく。かわいい……



 すると、けらけらは俺をじっと見つめて来て、話しかけて来た。

 いつものように笑うだけではなく、真剣な眼差しと、はっきりした口調で。


「……ねえ、何であんたは、あたしに優しくしてくれるの?あたしは、あんたに付きまとっているし、あたしは妖怪なのに……いいんだよ、気持ち悪かったら追い出しても」



 悲しそうな顔をする、けらけら女。

 けらけら……俺は。


「けらけら、俺は君が気持ち悪いとか。そんなことは思ってない。それに妖怪とか、人間とか……そんなくだらないことは、気にしなくて良いんだ!」

 俺がそう言うと、彼女は涙を流す。



「でも、確かにストーカー紛いのことはして欲しくないな!」

 顔面蒼白になって、けらけらの肩がビクッと上下した。



「ご、ごめんなさい……あたし、もうあんたの前には……」

 力なく言葉が振り絞られ、けらけらは、俺の前には現れないと別れの言葉を続けようとしていた。



「――勘違いするなよ?俺は、こそこそしないで堂々と俺の隣にいろって言ってんだよ」


『えっ、なんで……あたしは』

 俺は彼女を抱きしめて、額にキスを落とした。



「俺が君に惚れちゃったんだよ、ば~か」

 俺は悪戯っぽく微笑んで、舌を出して見せた。

 けらけらは嬉し涙でむせび泣きながら、笑う。



「あははっ、嬉しい。あたし、あんたの側でもっと、笑いたい!」

「俺も君が隣でいつも、笑っていてくれたら、嬉しいよ」



 俺とけらけら女は、その日から付き合うことにした。

 これが、妖怪けらけら女と俺の後日譚を含めた話だ。




 けらけら女と俺、後日譚AIイラスト①

 https://kakuyomu.jp/users/ca8000k/news/16818093083717008424


 けらけら女と俺、後日譚AIイラスト②

 https://kakuyomu.jp/users/ca8000k/news/16818093083717127028


「けらけら女と俺・後日譚」-終わり-

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