第12話児童文学「雪ん子ゆきちゃん」

 ⛄登場人物紹介⛄

 ・雪ん子 ゆきちゃん

 ゆきちゃんイメージAIイラスト

 https://kakuyomu.jp/users/ca8000k/news/16818093083034549478


 ・雪女  母ちゃん

 ・雪男  父ちゃん


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 ここは、日本の北国。外界からは遮断されたとある村に雪妖怪の村がありました。

 そこに、雪ん子のゆきちゃんと言う人の年齢で、7歳位の雪妖怪の女の子が住んでいました。妖怪だけど、見た目は人の子供となんら変わりません。



 そこは、雪妖怪達の妖力で一年中、雪が降り続き夏の来ない雪妖怪達の楽園だと、誰もが信じて疑いませんでした。


 しかし……

 最近は、地球温暖化で、雪が溶けだしてこの村にも、人間界の夏の季節が迫って来ていたのです。



「ふ~、ちと暑いべな。母ちゃん、父ちゃん。妖力上げて涼しくしてけろ」

 ゆきちゃんがそう、母ちゃんの雪女と父ちゃんの雪男に頼むと、二人は妖力で気温を一気に下げます。


「あっ、涼しくなった」

 しかし、ゆきちゃんがそう思ったのも、束の間。また、暑くなってきました。

「暑い……溶けちゃう」



「もう、日本にはいられないかもしれないわ」母ちゃんは、そう悟ります。

「そうだな、母ちゃん」父ちゃんも言いました。

「どうするの?」


 ゆきちゃんが聴くと、父ちゃんと母ちゃんは村の皆を集めて、力を合わせ始めました。


「ゆきちゃんも手伝って」母ちゃんが言います。

「うん、分かった!」


 雪の妖怪一族は、力を合わせて夏の来ない世界に引っ越しました。

 雪ん子のゆきちゃんと、雪の妖怪達は今でも、その世界でほのぼのと暮らしているそうです。



 🔶雪ん子

 雪国の子供の姿をした妖怪、雪の精。ゆき童子わらしとも言われます。雪女の子供として扱われることもあるそうですよ。藁帽子わらぼうしをかぶっているのが一般的ですが、地域によって姿は違うそうです。



 児童文学「雪ん子ゆきちゃん」-終わり-

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