8/12【月】曇り―4日目―

昨日咲いた花の鉢を物置にしまった。


視界に入ると何とも言えない寒気?みたいなものを感じる。


得体のしれない化け物に会うとこんな感覚になるのかもしれない。


一旦忘れようと家を飛び出し、友達の家に遊びに行った。


友達とゲームをしていると、友達のお兄ちゃんに話しかけられた。


「ゲーム欲しい?」って。


何のゲームか聞くと、“スーパードラゴンファンタジー”だった。


まだ発売して10日しか経ってないのにいいの?って聞いたら、


「3日でクリアしちゃったからもう満足した」って言って、


横にいた友達も「兄ちゃんクリアしたあとに遊んでもう自分もクリアしちゃった」って言ってた。


じゃあ欲しいって言って、受け取ってありがとうってお礼を言った。


帰り道、ゲームを手にウキウキしてたら、タネを植えた日のことを思い出した。


……お願い。


恐怖は友達と遊んだことで忘れてた。


ボクは駆け足で家に戻り、自分の部屋の物置を勢いよく開ける。


そこには、鮮やかに咲いていた黄色い花の姿はなく、


しおしおに枯れて茶色くなった花があるだけだった。

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