私の特別
蘇芳
第1話
皆さんの特別はなんですか?
私の特別は炭酸。
炭酸と聞くとコーラや、ラムネなどの飲み物が思いついたり、温泉が思いつくそんな人もいるだろう。
しかし私の中で炭酸と聞いて思いつくのはただ1つ。クリームソーダである。
クリームソーダには様々な思い出がある。毎週日曜日、祖父母が私を連れて行ってくれたデパートの4階にあるファミレス。そこで頼むクリームソーダがとても好きだった。しゅわしゅわと口の中で弾ける炭酸ととろけるアイスクリーム。その感覚が好きで、そして家では飲むことが出来ないという特別感からか、いつも目を輝かせて注文していたとよく祖父母に話されたものだ。
そのせいか、私はファミレスでバイトをして、いつかクリームソーダを自分で作ってみたいと思うようになっていた。それを叶えたのが大学生になった時。ファミレスでのバイトを始め、時々注文で入ってくるクリームソーダを作っていた。作り方は案外簡単なもので、手順通り作れば誰でも綺麗に作ることが出来た。提供すると大抵は子供が注文していて、目を輝かせて喜んだり、わぁ!と声をあげたり。渡すこちらまで嬉しくなっていた。
出す方も出される方も幸せになるクリームソーダはいつまでも私の中の特別だ。
私の特別 蘇芳 @momoryo
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます