第31話 カラオケの後に
「あー、楽しかった!」
空が綺麗なオレンジ色に染まるころ、私たちは街中の歩道をゆっくりと歩いていた。
「楽しかったね!影ちゃん」
真知子が嬉しそうに言った。
「そうだ、みんなでコンビニ寄ってこうよ!」
葵斗が提案する。
「コンビニ?」
私たちは、近くのコンビニへと歩いて行った。
###
コンビニ着くと、葵斗がレジのホットショーケースの前に行った。
「ねえみんな、ハッシュドポテト食べようよ!」
葵斗がハッシュドポテトを指差した。
「いいね!」
ハッシュドポテトを買った私たちは、近くの公園のベンチに座った。
「おいし〜!」
葵斗がとびっきりの笑顔を見せると、全員がもっと暖かい表情になった。
葵斗には、笑顔が似合うよ。
私はそう思う。
「そーだ、残ってたお菓子食べよーぜ」
鈴木が提案。
そういえば、カラオケで食べようと思ってみんながお菓子を持って来たけど、結局ちょっとしか食べずにカラオケで注文したものを食べてたんだっけ。
私たちは背負っていたリュックからお菓子を取り出すと、袋を開けた。
「オレのはポテトチップス!」
葵斗が叫ぶと、輝が「お前、好きだなそれ・・・」と呟いた。
「私もポテトのスナック菓子だよ!」
真知子が袋を開けながら言う。
「私はチョコチップクッキーです」
夜野ちゃんがチョコチップクッキーをみんなに見せた。
「うわあ、美味しそう」
みんなが、よだれをたらしそうになっている私の言葉に頷く。
「えっと、オレはアメ玉」
鈴木がハッシュドポテトを食べながら言った。
鈴木がアメ玉。なんか意外?
「私はね、おせんべい!」
星子ちゃんが言う。
「オレはアメ玉!」
あれ、陽斗もあめなんだ。
その後私たちはみんなでお菓子を食べて、笑いながら過ごした。
太陽が沈みかけ、街は綺麗な夜景に包まれようとしていた。
「やべっ!もうこんな時間」
陽斗が自分の腕時計を見て驚いた。
「もう帰りましょうか?」
夜野ちゃんが言う。
「お菓子も食べ終わったし、そろそろ帰ろうか」
私たちは片付けをして、ベンチから立ち上がった。
###
「ただいまー」
私は月野家の家に帰って来た。
前にも言ったように、私の家の1階は、両親が経営してるレストランになってるんだよ。
私は家の2階にあるリビングに行った。
「「おかえり」」
「お父さん、お母さん、ハモってるよ」
私が言うと、リビングは笑顔で溢れた。
###
夜。パジャマに着替えた私は自分の部屋にあるベッドに寝転がった。
今日は楽しかったなあ。
また、みんなで遊びたい。
私は、今日の出来事を思い出しながら、そのまま眠りに着いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます