空が青い／虚ろな日々に

第3.2話

教室の窓からは、春の陽射しが柔らかく差し込んでいた。クラスメートたちがざわめく中、日向一葉は自分の席に座り、周囲の音を耳にしながらノートに目を落とす。彼女は静かに微笑みながら、机の上に置いた鉛筆を慎重に動かし、今日の授業の準備を整えていた。

山鹿亜伊が後ろから声をかけてきた。「おはよう、一葉！今日も元気だね。」彼女の声は明るく、教室全体の雰囲気を一層和やかにしていた。山鹿はその笑顔を崩さず、一葉の隣に座ると、早速昨日の宿題について話し始めた。

「亜伊ちゃん、おはよう。宿題の問題、どうだった？」日向は、話題が宿題に移ると少し安心した様子で答えた。彼女はもともと学業に対する意識が高いが、時折不安になることもあった。しかし、亜伊との会話は彼女にとって心の安らぎとなる。

その後、土肥夏が教室のドアを勢いよく開けて入ってきた。「遅れちゃった！でも、大丈夫。何とか間に合ったわ。」彼女の元気な姿と大きな声は、教室に活気をもたらし、誰もが思わず笑顔になった。

「夏ちゃん、お疲れ様。今日は何か面白い話でもあるの？」高瀬美紅菜が、彼女の好奇心を引き出すように問いかけた。美紅菜の穏やかな笑顔は、周囲の人々に安心感を与えた。

そのとき、石井壱与香が静かに教室に入ってきた。彼女はいつものように、控えめに、しかし一つ一つの動作が確実に見受けられる。壱与香は、一葉の隣に静かに座り、今日の授業に備えて準備を始めた。